万人にウケる1個より、千人にウケる10個

日本のテレビ事業が縮小している。

海外メーカーに押されてか、あちこちの大企業がテレビ事業から撤退している。地デジ化で「テレビ買わなきゃ!」ってみんな欲しがったて、安いの買う!ってなって、じゃぁ安くしなきゃ!ってなって、結局儲からなくなってる。なんだかなぁである。

たぶん「大画面」とか「薄型」とか「高画質」がもう限界なんだと思う。行けるとこまで行っちゃったもんなー。そんで「3D」とか、来なかったなー。もっと大画面にされてもなー。荒井注のカラオケボックスみたいになっちゃう。

※豆知識:荒井注はカラオケボックスを経営しようとしたことがあり、店舗を建てたものの、発注したカラオケ機材が大きくて個室のドアから搬入できず、大損したことがある。

一旦、荒井注の話はここに置いておきますよ!後で取りに来てね!

で、何かで聞いたんだけど、インドで売れてるテレビは常に画面にクリケットの情報を表示できるらしい。インドではクリケットが大人気なので、常に結果が気になるかららしい。

次の「すごいテレビ」って、「デカい!」とか「きれい!」とか万人が共感できるものじゃなくて、一部の人に「これこれ!」と言われるローカルな価値を付けたものになるんじゃないかなぁ。万人が欲しがる1つのテレビ、より、千人に欲しがる10種類のテレビ、って感じで。

テレビに限らず、「万人にウケる1個より、千人にウケる10個」って大事な考え方になってきてると思う。100人にウケる100個でもいい。

モノと情報が多くなって、好みや価値観が細分化して、みんな気になるもの欲しいものが選べるようになってきて、そんでミリオンヒットは無いけれどアイドル戦国時代みたいな。

ドリフターズも今なら5人から48人まで増えているかもしれない。DRF48。なんかどっちかというとTRFっぽい字面。

結局荒井注を拾ってきてしまった。
  

いい箱持ってんじゃねぇか鎌倉幕府

いい国作ろう鎌倉幕府、じゃないらしい。

鎌倉幕府ができた年、と言えば「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」という語呂合わせでお馴染みの1192年と教えられてきた30代後半の僕。でも実は鎌倉幕府の成立した年には諸説あって、今は違う年になっているらしい。

1192年は源頼朝が征夷大将軍に任命された年なんだけど、征夷大将軍になる前から頼朝はもうけっこう権力を持っていたので、もっと逆上って、壇ノ浦の戦いで平家を滅ぼした年(1185年)を実質的な「鎌倉幕府ができた年」としているとのこと。今の教科書では。へー。

というわけで語呂合わせは「いい箱(1185)つくろう鎌倉幕府」になったらしい。

なんか国から箱にスケールダウンした気がする。箱物行政っぽいし。「いい国つくろう」を踏まえなくても別にいいと思う。

・「いい箱を つぶしてできた 鎌倉幕府」

・「いい箱が 頼朝狂わす 鎌倉幕府」

・「いい箱だけどお高いんでしょう?」「いやいや、鎌倉幕府にお任せを!」

・「いい箱 夢気分 ~鎌倉幕府~」

・「いい箱 よろしく 鎌倉幕府」

いい箱よろしくは紛らわしい。西暦11854649年になっちゃう。そうとう未来だからそうとういい箱だと思う。

ハイスペックおとうさんスイッチ

娘四歳がおとうさんスイッチを作った。

「おとうさんスイッチ」をご存知ない方に説明しますと、Eテレ「ピタゴラスイッチ」のワンコーナーであり、

空き箱に五十音のいずれかの行の文字5つが書かれた手作りの「おとうさんスイッチ」を子供が押し、おとうさん(2004年以降は祖父・ひいおじいちゃんの場合もあり)がその文字からはじまる動きをするというコーナー。
ピタゴラスイッチ – Wikipedia

Wikipediaを引用したらすごく固くなった。とにかくそういうコーナーである。

この時点で冒頭の写真と説明が合っていないのにお気づきだろうか。ひらがなが10個ある。従来の装置の2倍の性能を持った装置を軽々と(軽々しく)生み出してしまった娘。

操縦側が2倍の性能を持ったということは、操縦される側も2倍の性能を持たねばならぬわけで、父親は「あ」から「こ」まで2倍の働きをし、しかも同じボタンに対し同じ動作をすると「それさっきやったー」と操縦者から不満の声があがる始末。2倍以上のハイスペック…。

このままおとうさんスイッチの高性能化が進んでしまったらどんな機能がついてしまうのだろう。

・dボタン

・一時停止ボタン

・スリープからの復帰(寝てると起こされる)

・ホームボタン(いつでもホームに戻る)

・「おとうさんスイッチ、ゑ!」

「ゑ」の答えなら大丈夫。「ヱビスビールを飲む」でいける。仕方ないなぁーヱビスを買わないとなぁー。
 

イタリアの船長がズッコケすぎる

イタリアの豪華客船座礁事故。大変な事故でまだ行方不明者も出ていて無事を祈るばかり。

しかしそれと対比して船長のズッコケぶりがすごい。

座礁した原因が「船員が育った島を近くで見せようとしたため」とか言ってたし、乗客を置いて避難したのを地元の警察に見つかって「今すぐ戻って乗客を誘導しろ!」「でも中は真っ暗で…」「だからなんだ!家に帰って寝るつもりか!」って怒られてた。脚本三谷幸喜かな?ってぐらいのズッコケぶり。

そんな船長の武勇伝を後押しするこのニュース。

……それによると、船長は、乗客を船上に置き去りにして先に船を離れたことを認めたうえで、自らの意思に反して岸へ運ばれてしまったと供述。座礁した船の上で転び、偶然、救命ボートの中に落ちたと主張しているという。
座礁船の船長「偶然ボートに落ちた」と供述 : 国際 : YOMIURI ONLINE

もう僕の頭の中では船長が西村雅彦になってる。

それにしても、「偶然ボートに落ちた」とかイタリア人なのに言い回しがちょっと普通すぎる。日本におけるイタリア人基準がジローラモなのも災いしていると思うが、もう少しなんか言わないのか。

・「海の女神についに見放されたと思ったが、どうやら彼女はまだ僕に気があるみたいだね」

・「ママのパスタを残さず食べてきたからね。オリーブオイルは水に浮くのさ」

・「ちょっと女性にモテすぎたかな。嫉妬した悪魔に追い返されてしまったよ。」

それどころじゃないか。

重ね重ねこの船長の船に乗っちゃった方の不幸を嘆かずにおれない。
 

人間、死ぬまで生き放題

昨日のフジ「VS嵐」でのこと。バンクボウリングに挑戦する吉高由里子が、ボウリングの経験を聞かれて「昔よくやってました。5ゲーム投げ放題とかで」って言っていた。

5ゲーム投げ放題。

ボウリングは1ゲームで投げれる回数に上限があるので厳密にいうと投げ放題ではない。でもなんか「投げ放題」ってフレーズに魅かれる。投げて投げて投げまくれる。なんか最後のほうで泣きながら投げてる吉高由里子が浮かぶ。嫌なことでもあったか。絶対キレイになってやったりするのか。

で、この「実際は放題じゃないけど放題をつけると放題な気がする」メソッドは他にも使えると思う。

・話題の映画2時間見放題

・手袋はめ放題

・風邪薬飲み放題

・生ビール飲み放題払い放題

・会議1時間しゃべり放題

会議はしゃべり放題にしたら絶対1時間で終わらない。世の中に絶対はないというがこれだけは絶対だ。絶対なんだ。あいつら本気なんだ。

放題の持つ解放感は時に罪深い。