4月 182012
 

あるところに、ひとりの商人がいた。

「この矛はどんなものでも貫く矛だよ!この盾はどんな攻撃も防ぐ盾だよ!」
「では、この矛でこの盾を突いたらどうなるのかね?」
「…」

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あるところに、ひとりの商人がいた。

「この矛はどんなものでも貫く矛だよ!この盾はどんな攻撃も防ぐ盾だよ!」
「では、この矛でこの盾を突いたら…」
「!」
「すごいだろうねぇー」
「ですねぇー」

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あるところに、ひとりの商人がいた。

「この矛はどんなものでも貫く矛だよ!この盾はどんな攻撃も防ぐ盾だよ!」
「では、この矛でこの盾を突いたら…?」
「!」
「さて、ここでクエスチョンです」
「(ミステリーハンターだったのか…)」

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あるところに、ひとりの商人がいた。

「この矛はどんなものでも貫く矛だよ!この盾はどんな攻撃も防ぐ盾だよ!」
「では、この矛でこの盾を突いたら…」
「!」
「この世界の半分をお前にやろう」

  はい
 >いいえ

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あるところに、ひとりの商人がいた。

「この矛はどんなものでも貫く矛だよ!この盾はどんな攻撃も防ぐ盾だよ!」
「そして私が箸より重いものを持ったことがない男だ」

二人の奇妙な冒険がはじまる---

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あるところに、ひとりの商人がいた。

「矛。どんなものでも貫く魔法のようなデバイス」
「おぉー」
「目に見えて革新的。圧倒的に美しいRetina盾」
「おぉー」

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あるところに、ひとりの商人がいた。

「さぁ今回ご紹介するのはご覧くださいこの矛!矛です!どんなものでも貫く矛なんです!新聞紙はもちろん、まな板も、革のカバンも、ほらジーパンも!すごいでしょう?どーんなものでも貫いちゃう!それだけじゃないんです、今回は特別にこの、どんな攻撃も防ぐ盾もおつけして、1万円、1万円です!」
「では、この矛でこの盾を突いたら」
「さ・ら・に!矛と盾がもう1セットついてきます!2セットですよ!そしてプリンターとデジカメもつけちゃいます!これで1万円、1万円ですよ!」
「では、この矛でこの」
「限定300セットとさせていただきます!」
「では、この」
「金利手数料はジャパネットが負担!」
「聞けよ!」

3月 272012
 

息子一歳だぜぇ
ワイルドだぜぇ
これは哺乳瓶だぜぇ
フォローアップミルクが入ってるぜぇ 
飲みきれるかわからないのにキャップなんか捨ててやったぜぇ
ワイルドだろぉ?
 

このくだりは終わったから置くぜぇ
 

夜中に泣き出すぜぇ
理由なんかないぜぇ
夜泣きだからだぜぇ
ミルクを飲んでも泣くぜぇ
抱っこされても泣くぜぇ
子守唄なんか聞こえないぜぇ
大人があきらめて部屋の電気をつけるぜぇ
なぜか泣き止んで寝るぜぇ
ワイルドだろぉ?
 

スキンシップはかかさないぜぇ
いくつになっても甘えん坊だぜぇ
テンションがあがるとパパの身体に噛み付くぜぇ
ママだからって容赦はしねぇぜぇ
大人の悲鳴が響くぜぇ
終いには歯固めで口をふさがれるぜぇ
ワイルドだろぉ?
 

食事は大人に食べさせてもらうぜぇ
アーンして食べるぜぇ
でも気分次第で差し出されたスプーンを叩き落すぜぇ
ご飯が飛び散るぜぇ
それなのにお腹がすいたと泣くぜぇ
あげく眠くなるぜぇ
空腹で泣いてるのか眠くて泣いてるのか、自分でもわからなくなるぜぇ
結局バナナをもらって泣き止むぜぇ
ワイルドだろぉ?
 
 
終わりだぜぇ
 

※スギちゃん R-1ぐらんぷり2012

12月 032011
 

むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんは山へしばかりに出かけました。
ところが、しばかりに行く途中、おじいさんは足をすべらせて、大きなほら穴に落ちてしまいました。

おじいさんは、
おーい、おーい、
と、助けをよびました。

山のほうから、
おーい、おーい
と、声がするので、
村人が山に集まってきました。

ほら穴のまわりは、村人たちが、おすな、おすな、の大さわぎ。
おーい、おーい。
おじいさんが助けをよぶと、村人が足をすべらせて、ほら穴に落ちてきました。
あとから、あとから、村人がほら穴に落ちてきました。

おーい、オーイ、おーい、オーイ。
オーイ、おーい、オーイ、おーい。

ほら穴の中はギュウギュウ。
そこに。村一番のノッポの男が落ちてきて、村人たちのあいだにスポンとはまりました。

するとどうでしょう。

村人たちは一人残らず消えてしまい、
1000点が入りましたとさ。

テトリス、テトリス。

8月 262011
 

「社長、これを受け取ってください」
「なんだねこれは」
「辞表です」
「…ふむ」
「…」
「これは受け取れないな」
「どうしてですか」
「確かに、君は先期のプロジェクトでは大きなマイナスを出したかもしれない。しかし君は我社にとって必要な人材だ。一度のミスで辞めてもらっては…」
「ではこれを」
「なんだねこれは」
「辞表です」
「話しを聞いていたかね」
「ではこれを見ててください」
「…!…辞表が消えた!?」
「胸ポケットを見てみてください」
「…なにか入ってる…!?」
「辞表です」
「結局辞表じゃないか」
「受け取ってもらえましたね」
「違う違う!だめだよ。マジックはノーカンだよ」
「だめですか」
「受け取れないね」
「社長お電話です」
「もしもし」
「辞表です」
「ケータイを切りなさい」
「だめですか」
「電話口で言ってもだめだよ。受け取れないといっているだろう」
「ではこれを」
「なんだねこの小箱は」
「開けてみてください」
「…指輪?」
「辞表です」
「そんなエンゲージ重いよ」
「ではこれを」
「なんだねこの箱は」
「開けてみてください」
「バースデーケーキ…チョコレートに書いてあるのは…」
「辞表です」
「サプライズもほどほどにしたまえ」
「ではこれを」
「なんだねこれは」
「ジヒョウデス」
「オウムに覚えさせてもダメだよ」
「では窓の外を」
「なんだねあのオーロラビジョンは」
「辞表です」
「ドラマチックにしてもダメだよ」
「では上空を」
「なんだねあの飛行船は」
「辞表です」
「企業がやることだよ」
「では…これを…」
「なぜ服を…!やめなさい!…!…耳以外にびっしりと文字が…!?」
「辞表です」
「芳一でもだめだよ」
「じゃあ…僕を受け取ってください…」
「えっ…」
「だめですか」
「…しかし…君を受け取ると…同時に辞表を受け取ってしまう…」
「そんなこと言わずに…裸のままの僕を…」
「やっぱりだめだよ」
「だめですか」
「ここから腐女子向けにするのは無理だ」
「だめですか」
「だめ!」
「チェッ」
 

7月 042011
 

「いまのはオフレコだぞ。いいな」

そう言い残して応接室を去った。ちょっと厳しいことを言ったが、まぁ当然のことだ。相手にもやることをやってもらわねば困る。そもそもあいつは接客マナーすらなっていないからな。

「オフレコなんですか」

突然、男が目の前に立ちふさがった。さっき応接間にいたヤツの部下か?全然覚えがない。

「失礼、君は…」
「オフレコなんですか」

こちらの目をみて、同じ言葉を繰り返す。なんだこいつは?

「オフレコだよ。オフレコ。記録に残すなってことだよ」
「記録に残さないんですね」
「そうだよ。今言っただろう」
「あなたのことを、記録に残さないんですね」
「うるさいな!そうだよ!記録に残すんじゃないよ!忘れろ!」

肩を突き飛ばして先を急ぐ。後ろで小さく「わかりました」とという声が聞こえる。なんだあいつは。あとでクレームをいれてやろう。客人に対する態度が全然なってない。

それからしばらく経った。

おかしいな、と思い始めたきっかけは、銀行だった。
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