[育児]自動販売機をポストだとボケ続けるパパ

自動販売機 by Danny Choo

公園からの帰り道、娘五歳が自動販売機を指差して「ジュースのみたいー」と言い出した。

もう少し歩けば家につくし、そうそう毎回ジュースの欲求には応えていられない。ここは父親として毅然とした態度で接しなければならない。

「だめ」
「やだ」

正攻法では無理だ。

なので、歩きながらここはちょっとボケ続けることにした。
 

「自動販売機なんかあった?」
「あったよ!」
「あったかなぁー」
「あった!」
「わかんなかったなー」
「あったよ!」
「赤いやつ?」
「そう!ジュースかって!」
「あれポストじゃない?」
「ポストじゃない!」
「ポストでしょー」
「ちがいますー」
「赤いし」
「ポストじゃないですー」
「なんか、あったでしょ、手紙いれるとこ」
「ちがいますーてがみいれませんー」
「穴あったでしょ」
「ジュースでるとこですー」
「横がさ、パカッとあいてさ、郵便屋さんが手紙取りに来るでしょ」
「パカッとあきませんー」
「開かないの見たんですかー」
「…」
「開くかもしれないじゃないですかー」
「あきませんー!」
「ポストじゃないですかねー」
「でっかいからちがいますー」
「でっかいから手紙いっぱい入るでしょ」
「はいりませんー」
「ポストでしょー」
「ポストじゃないですー」
 

なんて言い合ってる間に家につきました。

冷蔵庫には冷たい麦茶がありましたよ。
 

電気羊はアップルパイを作る夢をみるか

Gray day on the factory (see large, please) by bernat…

 

娘五歳は「アップルパイを作る夢をみた」と話す。

最近料理に興味を持ち始めている娘五歳である。お菓子大好き。でっかいオーブンでやいたのとか言ってた。みんなで食べたのかな。楽しそうでなにより。

一方、パパは「部長から一方的に単身赴任を言い渡され激しく憤る」という夢をみていた。

なんだこの差は。

いいなぁ。パパもアップルパイ作る夢みたい。ビジネスライクな夢じゃなくてファンシーな夢をみたい。キスに撃たれて眠りたい(吉川晃司)

でも「アップルパイを作る夢」もビジネスな感じだったらどうしよう。
 

表面の傷などでそのままでは商品にならなくなったリンゴを扱うアップルパイ工場。傷んだリンゴが裁断され煮詰められていく生産ラインを目で追う。単身赴任で訪れて三ヶ月。ようやく工場の管理業務にも慣れ、人間関係も把握してきた。むしろこれからが本番とも言える。長引く不景気。追い討ちをかける電気料金値上げ。本社から叩かれ下請けからは突き上げられる日々。生産効率を上げるにも設備投資が追いつかない。昨日面接して採用したバイトが来ていない。また斎藤さんが来月のシフトのことで揉めている。検査で不合格になったアップルパイが晩飯の代わり…。
 

「パパ〜なんの夢みてたの〜?」
「アップルパイを…作る夢…」
「いいなぁ〜」
 

よくない。全然よくない。寝汗でビッショリだ。
 

「全品わさび抜き」でこんなにうれしいことがあるなんて

先日、家族で外食に出かけたときに初めて「くら寿司」に行きました。回転寿司のチェーン店。

娘五歳はお寿司大好き。席について、さて娘五歳のためにわさび抜きのお寿司を注文しよう…と思ったら、そんなメニューがない。ん?と思ったらこういうことだった。

全品わさび抜き。

くら寿司って、流れてる寿司ぜんぶわさび抜きなんですね。で、わさびはというと、マスタードの小瓶みたいなのに入って醤油の横に置いてある。つけたい人だけつける方式。

寿司屋でわさびがそんな扱いって、最初エー!って思ったんだけど、「ファミリー向けの回転寿司」という立場で考えるとメリットだらけな気がしてきて、これはスゴいことだぞ!軽く興奮してしまった。

ちょっと考えただけでこんなに「うれしい」がある。
 

子供がうれしいこと
・わさびが入っていないので、流れてくる寿司を好きに取っていい

パパママがうれしいこと
・子供のためにわさび抜きをいちいち注文しなくていい
・子供がウッカリわさび入りを食べないか気をつけなくていい

お店がうれしいこと
・わさび入りとわさび抜きを別々に作らなくていい
・わさびをたくさん買わなくていい
 

わさび抜きを頼むために子供に「なに食べる?」って聞いても、子供は寿司ネタのバリエーションなんて知らないので、結局マグロかのり巻になっちゃう。全品わさび抜きだと、子供が自分で美味しそう!と思った寿司を取ればいい。大人もらくちん。

そして大人も子供もらくちんと思うと、数ある回転寿司屋の中から「またあそこ行こう」となるのでお店もうれしい。

うちの娘五歳は他の回転すし屋でうっかりわさび入りを食べてしまい、最初のまぐろ以外は甘いものだけでやり過ごすという残念な過去があったのだけど、今回は寿司をパクパク食べてお腹いっぱいになってた(でも最後にアイス食べてた)

そして、これ大事なことだなーと思ったのが、家に帰ってからの娘五歳の感想。
 

「あ~、たのしかったね~」
 

「おいしかった」も言ってたんだけど、なにより楽しい思いをしたのである。子供が幸せな体験をすることで、親もお店もみんなうれしい。

全品わさびを抜く、という発想の転換でいろんな「うれしい」が生まれることに、すごく驚いたのだった。
 
※おまけ

くら寿司はテーブル横に食べ終わったお皿を入れるところがある。5皿入れるとモニタの中でルーレットが回って、当たると上のガチャガチャからオモチャが出てくる。

オモチャが当たるから子供は楽しいし、テーブルの上が片付くので大人も楽だし、片付けたり数えたりする手間がなくなってお店も楽。いやー、よくできてるなぁ。

息子一歳、iPhone使える疑惑

よちよち歩きも板に付いてきたうちの息子一歳。

手に届くもの全てに興味津々のお年頃。棚から奪い取ったティッシュの箱を小脇に抱え、号外を配るようにティッシュを出して回ったりしています(お願いやめてください)

もちろんパパママがいじっているiPhoneにも興味津々。

ソファの上にうっかり放置しているとコソコソ触ったりする。でもiPhoneはロック中の画面から横にシュッ、ってやったりホームボタンをダブルクリックしたりしないと機能は使えない。


↑パパiPhone、ロック中の画面。ちなみにパスコードはかけてない。

それなのにうちの息子一歳、こんなことをしたことがある。

曲の再生
(ホームボタンダブルクリック→「再生」アイコンタップ)

写真の撮影
(ホームボタンダブルクリック→カメラアイコンタップ→シャッタータップ(iOS4の頃))

電話の発信
(ロック画面解除→電話アプリタップ→履歴タップ)

どれもこれも一歳児には一手間も二手間もかかる動作。電話までかけてる。一体どうなっているんだ!?iPhone使えるのか!?
 

で、昨日のこと。息子一歳、ちょっとぐずっていたので、子供用のアプリであやしてみた。絵をタップすると音が出るやつ。


↑猫を押すと「ニャーン」象を押すと「パォーン」

パォーンパォーンニャニャニャーンってやってたら、息子一歳、だんだん機嫌が直ってきて、それなぁに?って感じで近づいてきた。ここ触ってごらんよーと差し出した。

そしたらいきなり通知センター出した。


↑画面の一番上の端から下へシュッってしないと出ない「通知センター」

押せばいいだけなのに、なんでいきなり通知センター!?なぜに週間天気予報を!?

息子一歳、深まるiPhone使える疑惑。検証を進めたいが、長時間の検証ではヨダレをたらすため解明に至っていません。

【育児】小島よしおメソッドでフラフープがうまくなる

脳は騙してなんぼのもんである。

以前読んだ「単純な脳、複雑な「私」」にもあったんだけど、肉体で行動を起こしてから、脳がその行動を認識をすることがあるらしい。

ざっくり言ってしまえば、ポジティブな事を口にしてるとポジティブになってくるし、広い場所で仁王立ちしてみるとなんか色々大丈夫な気がする。錯覚だって脳が騙されてるわけだし。脳の指令で体が動くんじゃなくて、体が脳のリモコンなんじゃないかとすら思う。

これを踏まえまして。

最近、娘四歳がフラフープにはまってるんですよ。

以前はちょっとしかできなかったんだけど、たまたま長続きしたのをキッカケにぐんぐん上達してきてる。20回ぐらい回ったこともあった。もう父親を超えた。四歳で。教えることはなにもない。

でも、その「たまたま20回できた」が足かせになって、10回くらいできても「できないー!」って半泣きになるようになってしまった。10回でもすごいのになぁ。

なんだかかわいそうなので、ある提案をした。

「そんなの関係ねぇ!」をやってからフラフープをやってみよう。

娘四歳、元々小島よしおが好き。パンツ一丁で変顔で変な動きで変なことを言うのはやっぱりいつの世も子供に受けるんですな。

で、女の子なので「関係ねぇ!」もなぁ、と思ったので、「こんなの簡単だっ!」って言うことにした。大はしゃぎでノってくる娘四歳。

これにより、

「こんなのかんたんだっ!こんなのかんたんd」→ ガシャーン(失敗) → 「こんなのかんたんだっ!www」

となり、失敗しても一つのギャグの流れになって笑うようになった。仮に成功してもそれはそれで「こんなのかんたんだー!」と喜ぶこともできる。お姉ちゃんのキャッチャーな言動に息子一歳も大喜び。

やり方次第でポジティブに、一石二鳥にも三鳥にもなるものです。大人も「こんなの簡単だー!」でいろいろ乗り切って行こう。

やっぱり脳は騙してなんぼなのである。