かもしれない桃太郎

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいたかもしれませんでした。
 
おじいさんは山へ芝刈りに行ったかもしれないし、おばあさんは川へ洗濯に行ったかもしれませんでした。

おばあさんが川で洗濯をしていたとして、大きな桃がドンブラコ~またはスッコッコ~と流れてくるかもしれませんでした。

おばあさんはその桃を拾ったかもしれないし、拾わなかったかもしれませんでした。

仮に、拾ったとして、持ち帰る最中に腰を痛めるかもしれないし、早くも鬼に奪われてしまうかもしれないし、もう落として割ってしまうかもしれませんでした。

無事に持ち帰ったとしましょう。
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ジョンソン&ジョンソン 消防士編

ジョンソン「ジョンソンです!」
ジョンソン「ジョンソンです!」
二人 \ジョンソン&ジョンソンです!/
ジョンソン「最近の子どもは夢がないね」
ジョンソン「そうやね」
ジョンソン「僕、むかし消防士になりたかったん」
ジョンソン「なんや、もう夢かなってるやん」
ジョンソン「どういうことやねん」
ジョンソン「ニコレットで禁煙させてるやろ」
ジョンソン「そういうのちゃうねん。ある意味火消しやけど」
ジョンソン「ほなちょっとやってみようや」
ジョンソン「えぇよ。うわっ火事や!」
ジョンソン「どこ!?」
ジョンソン「ちゃんとやってよ」
ジョンソン「ごめん、アキュビュー忘れてた」
ジョンソン「コンタクトつけとけよ。頼むわ。うわっ火事や!」
ジョンソン「火事や!」
ジョンソン「中に子どもが!」
ジョンソン「いまバンドエイド持ってくからな!」
ジョンソン「助けろや!突入するぞ!」
ジョンソン「待って!リステリンしてから」
ジョンソン「口臭気にせんでええわ!いくぞ!うわ!煙がひどい!」
ジョンソン「ニコレット!」
ジョンソン「もう遅いわ!」
ジョンソン「目が痛い!バイシンせな」
ジョンソン「ゴーグルつけとけ!子どもを見つけたぞ!」
ジョンソン「ジョンソンキッズリンスインシャンプー(くまのプーさん)で洗った髪が台無しや」
ジョンソン「やかましいわ。よし、こっちだ!くっ、ハシゴ車に手が届かない…!」
ジョンソン「そういうときは奥の奥まで届く、歯医者さんが考えた」
二人 \リーチ!/
ジョンソン「助かったな」
ジョンソン「助かったな」
ジョンソン「ちゃんとバンドエイド渡してきたしな」
ジョンソン「連れて来いよ!」
ジョンソン「もうキミとやってるとジョンソンベビーローションやわ」
ジョンソン「どういうことやねん」
ジョンソン「ネタがツルッツルのスベスベ」
ジョンソン「やめさせてもらうわ」

あのビデオ見ちゃった

官僚A「これで終わり?」
官僚B「これで終わりみたいですね」
官僚A「見ちゃったね」
官僚B「見ちゃいましたね」
官僚A「映ってたねぇ」
官僚B「映ってましたねぇ」
官僚A「決定的瞬間が」
官僚B「映ってましたねぇ」
官僚A「でも、ねぇ」
官僚B「見せられないですよねぇ」
官僚A「どうする?みんな見たいよね」
官僚B「見たいですよね」
官僚A「決定的瞬間の前で止める?」
官僚B「すごい気になるじゃないですか」
官僚A「逆に?」
官僚B「逆にすごい気になるじゃないですか」
官僚A「じゃぁ、『続きはWEBで』っていれる?」
官僚B「検索しまくっちゃうじゃないですか」
官僚A「逆に?」
官僚B「むしろストレートに」
官僚A「まずいよー。あれが急上昇ワードになっちゃうのはまずいよー」
官僚B「軽部アナに紹介されちゃいますよ」
官僚A「そんな軽い言葉じゃないんだよー」
官僚B「WEBはやめましょうよ」
官僚A「じゃぁ、決定的瞬間の前で止めて、『無料です』っていれる?」
官僚B「モバゲーじゃないですか」
官僚A「まずいよー市原隼人がエキサイトするのはまずいよー」
官僚B「国が動いちゃいますよ」
官僚A「動いてるんだけどね」
官僚B「えっ、国は市原隼人をマークしてるんですか?」
官僚A「してないんじゃないかな」
官僚B「してないんですか」
官僚A「じゃマークしとく」
官僚B「わかりました」
官僚A「さてと。じゃぁ、どうしよう。もう見せちゃう?」
官僚B「見せちゃうんですか?」
官僚A「見せちゃおうよ」
官僚B「見せちゃうかぁ」
官僚A「でもあれかな。見せていいって言った奴誰だ!ってなるかな」
官僚B「なりますよ」
官僚A「うっかり見ちゃった感じにする?」
官僚B「たとえば?」
官僚A「うーん、サザエさんの予告と差し替える?」
官僚B「それなら国民はうっかり見ちゃいますね」
官僚A「そうしよっか」
官僚B「そうしましょうか」
官僚A「音声だけ予告のまま『フネです』にしておこうか」
官僚B「まさに日曜夜の領海侵犯ですね」
官僚A「ジャンケンで勝敗が決まれば楽なのにね」
官僚B「そうしたらノーベル平和賞ものですよね」
官僚A「いけそう?」
官僚B「わかりません、各所(かくしょ)、統制(とうせい)してみます」
官僚A「とりあえずその方向でいっちゃいな」
 

恩返しがしたくって

村人「どなたですか?」
女性「夜分にすいません、道に迷ってしまって…今晩こちらに泊めていただけませんか?」
村人「えっ」
女性「もちろん、お礼はいたします」
村人「えっ…」
女性「どうか、お願いできないでしょうか」
村人「…この先にサンクスがあるんで、そこで道を…」
女性「えっ」
村人「マップルも売ってますし…」
女性「いやいや、あの、こちらに泊めていただけませんか」
村人「だって道に迷ってるって…」
女性「あの、もう、夜も遅いですし…できればこちらに…」
村人「そんな突然…」
女性「もちろん!お礼はいたします」
村人「あ!」
女性「お願いできますか?」
村人「田舎に泊まろう?」
女性「違います!」
村人「アハハ、そうですよね。この前最終回でしたもんね」
女性「知りませんけど」
村人「いや、でも、改編期だから特番ですか…?」
女性「違うんです!」
村人「晩ご飯なら食べちゃいましたし…」
女性「となりの晩ご飯でもないです!」
村人「そんなにうちに泊まりたいんですか」
女性「はい…」
村人「テレビじゃないのに」
女性「テレビじゃないのに」
村人「…でも…散らかってますし…」
女性「全然大丈夫です。むしろ、羽で散らかるし…」
村人「えっ」
女性「いや、なんでもないです」
村人「どうしてもうちですか…?」
女性「えぇ、だから、お礼はしますから!」
村人「えっ…まさか…」
女性「…そういう…お礼じゃないですけど…」
村人「…」
女性「…」
村人「そういうお礼ってどういうお礼ですか」
女性「言わせんな!」
村人「とにかく困りますんで」
女性「仕方ありませんね…。あなた、昨日山で罠にかかった鶴を助けませんでしたか?」
村人「あぁ…助けました。村の狩人の罠だから本当はそんなことしてはいけないんだが、真っ白な体に真っ赤な血がついてるのが不憫でね。つい、罠を外してしまった。鶴のやつ、こっちを名残惜しそうに見ながら、空に飛んでったよ」
女性「その鶴が…私でございます」
村人「あんた…!」
女性「…」
村人「…」
女性「…」
村人「そんなわけないでしょー」
女性「そうなの!」
村人「鶴は人にはなれないでしょー」
女性「でもそうなの!」
村人「じゃぁ、いま鶴に戻ってみせてよ」
女性「それはできるけど…今後の話の展開がおかしなことに…覗いてはいけません的なことが…」
村人「何ぶつぶつ言ってるの」
女性「とにかく、恩返しがしたいんです!泊めていただけませんか」
村人「恩返ししたいのに夜中に突然他人の家にアポなしで来て泊まろうとするの?」
女性「…すいません…」
村人「しかも手ぶらで」
女性「これから着物ができるんですけど…」
村人「本来なら自宅に招くのが筋じゃないの?」
女性「自宅は巣なので…」
村人「村に変な噂がたっても困るんで。いい加減お引き取り願えませんか」
女子「ねぇ、おじさん、どうしたの?」
村人「おぉ、なんでもないよ。早く部屋にお戻り。決して覗かないからね」
女性「いまの女の子は…」
村人「いや、昨日の夜、道に迷ったって言ってうちに来てね。泊めてやってるんです」
女性「えっ…」
村人「子供を追い返すわけにはねぇ」
女性「ひょっとして、助けた鶴というのは…」
村人「あー、そういえば、さっき話した鶴の前に、もう一匹子供の鶴を助けましたよ。本当はいけないんだけどねぇ」
 
 

森のクマさん~アナザーストーリー~

♪ある日~  (ある日)
森のなか~  (森の中を歩いていました。そこで)
クマさんに~ (遭遇したんです。とにかく夢中で逃げました。道に迷い、日は落ち、数メートル先も見えません。その時、目の前の藪がガサガサと音をたて、一人の男性と)
出会った ~ (のです。それが今の夫です)

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♪ある日~  (ある日)
森のなか~  (の教会で式を挙げました。)
クマさんに~ (永遠の愛を誓いました。あ、クマさんというのは夫です。森のなかで藪のなかか出てきて私と)
出会った ~ (ので、あだ名がクマさんなんです。)
花咲く森のみち~ (を皆に祝福されながら二人で歩きました)
クマさんに出会った~ (…それがあんなことになるなんて…。)

ーーーーー

♪ある日~  (ある日)
森のなか~  (そう、あなたは深い森の中にいます。イメージしてください。持っている花束を一番最初に出会った人にあげましょう。誰にあげますか?)
クマさんに~ (クマさんですね。これで何がわかるかというと、あなたの運命の人がわかります。クマさんは…あなたの昔の夫ですね。暴力が酷かったという…。でもそれが運命の人という皮肉な…)
出会った ~ (ちょっと、どこに行くんですか)
ララララ~ラ~ラ~ラ~ラ~ (危ない!そっちは崖だ!もどるんだ!)
ララララ~ラ~ラ~ラ~ラ~ (お嬢さん!お待ちなさい!お嬢さん…!)