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シオドア・スタージョン
シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』
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不思議のひと触れ シオドア・スタージョン 大森 望 河出書房新社 2003-12-22 |
奇想コレクションのスタージョン短編集第一弾。『輝く断片』(→REVIEW)がよかったのでこっちも読んでみた。
奇想とユーモアと切なさの融合がたまらんですね。「もう一つのシーリア」「タンディの物語」の事件のインパクトもさることながら、「孤独の円盤」「不思議のひと触れ」の海辺や「ぶわん・ばっ!」の船上とか、一つ一つのシーンが印象深く切り取られ、読み終わってからもゆっくり後味を味わえる筆致。さすが”アメリカ文学史上最高の短編作家”。これはすごいわー。
『輝く断片』のほうが話のインパクトが強いのですが、こっちは逆に後味にしっとり浸る感じかもしれません。両方ともおススメですよ。
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シオドア・スタージョン『輝く断片』
スタージョン初読みなのにいきなり非SFよりの短編集はどうなのか、という話もありますが、いやー面白かった!というか切ない。男たちが切なすぎる…。
解説でも言われているのですが、普通のなんの罪もないはずの中年男性がちょっと踏み外した勢いでガタガタと狂っていく。サイコっぽい展開もあるのですが、「マエストロを殺せ」(ミステリとしても良作!)や「輝く断片」なんかは文体の妙もあって、面白くも切ない読後感になっているのだった。
切ない切ない言ってますが、収録作の半分はその切なさで、もう半分くらいはまさに”奇想”の嵐。初めの3編(「取り替え子」「ミドリザルとの情事」「旅する巌」)といったSF趣向を絡めたものは思わず笑ってしまう場面も多数。こうして全体眺めるとスタートで飛ばして最後をグッと締める配置になっていて、いい仕事してるなぁと思います。
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