「ピリカ」というiPhoneアプリがある。
ひとことで言うと「ソーシャルゴミ拾い」。道に落ちているゴミを見つけたら、それを拾って、写真にとってピリカに投稿し、捨てる。捨てた様子を読んだほかのユーザがありがとうを言ったりする。
これってやってることは近所のゴミ拾いなんだけど、仕組み一つで世界とすごいつながってしまっている。いまピリカでゴミ拾いをやってる人がどこにいるか見てみると、
こんな感じで世界中でゴミ拾いがされていて、世界中でありがとうの言葉が交わされている。
グローバル社会がどうとかいうけれど、ゴミを拾う/ありがとうを言うって、もうなんというかちょっとローカルな輪の中の話だ。ソーシャルネットワークも結局は友達同士の輪の中になる。グローバルだけど、もうローカル。なんとなくで言ってるので意味がぼんやりしてるけど、そんな感じ。
これがインターネットが世界をフラットに、ローカルにしてる、ということなんだと思うけど、そもそも「ネットをやってる人」自体の数も少ないんじゃないだろうか。どうなんだろう。
調べてみると、世界のインターネット人口は2011年3月31日の時点で約21億人。これは世界の人口の3割にのぼる(via World Internet Usage Statistics News and World Population Stats)。ネットをやってるのは全体の3割。その3割の人がフラットだ、ローカルだ、と言っても残り7割の人に届かないと、ちゃんとしたグローバルにならない。
ネットの中だけが世界でも真実でもない。残り7割の世界とどれだけ手をつなげられるかが、これからの真の「グローバル」だと思う。そして手をつなげればつなげるほどグローバルはローカルになっていく。
本当の世界は、もっともっと広い。リアルとネットをつなぐ線が、ピリカみたいに増えていったら、残り7割もだんだんカバーできると思う。いつか世界のすべての人々と、ローカルな関係になれる日がくるのかな。
英語を覚えなきゃとか、課題はいろいろあるだろうけど、まずは心がつながれたらいいな。