路線図ファンの苦悩

路線図が好きです。

特に熱心な鉄道ファンというわけじゃないのだけど、路線図が好きなんです。きっかけは新婚旅行で行ったロンドン。色とりどりかつ直線と45度の斜め線で構成された地下鉄路線図に魅せられて、そこからあちこちの国の路線図を探すようになりました。

↑うちのリビングにかけている路線図。ロンドンとプラハ

一時期落ち着いたものの、最近またむくむくと沸き立ってきた路線図熱。今日はそんな路線図好きのちょっとした悩みを聞いてください。
 

◆「路線図」を表す英単語がない
海外の路線図を探すことが多いんですが、検索で一番困るのがこれ。train route map だったり、ただのroute map だったり、地下鉄だとsubway map 、metro map 、tube mapともういろいろ。「路線図」が英単語1個だったらなぁ。だいたい都市の交通局あたりからたどったりします。

あと「subway map」だとファーストフードのSUBWAYの店舗の地図が出たりするのも困る。

↑プラハはランドマークのイラストがかわいい。動物園にキリンがいたりする

◆「実際と違う」とかは割とどうでもいい
路線図に着目している鉄道ファンの方々もたまにネットでお見かけするのですが、こことここはこんなに近くない、とか、この位置よりこっちにすべき、とか、オリジナルを作りました、とかまでこだわってる人がいたりする。

僕としては実際がどうとか割とどうでもよくて、もう、一枚の絵として鑑賞したい。実際の路線を追求とかじゃなくて、そこにあるデザインを楽しみたい。鉄道ファンとデザインファンの中間にいるのでなかなか同好の方が見つからない。

↑ブリュッセル。中間色でなごむ。

◆そこまで鉄道ファンじゃない
上記に関連するんだけど、確かに鉄道は好きだけどそこまででもない。路線図が好き、と言い出して、他の鉄道のことをあれこれグイグイこられても応えられない。鉄道寄りのようで鉄道から離れた趣味なので、鉄ちゃんと呼ばれるにはホントの鉄ちゃんの方に逆に申し訳ない。

↑モスクワ。環状線を貫く虹の美しさ。

◆グッズが入手しずらい
著作権の都合もあって、オフィシャルの路線図はオフィシャルのショップじゃないとグッズがない。海外物だと輸入になっちゃう。iPhoneケースとか手ぬぐいとか欲しい。

今まで見た中でいちばん好きなのは韓国のデザインユニットzero per zeroが出してるCity Railway Systemlというシリーズ。東京、ニューヨーク、ソウルなどをオリジナルにアレンジ。北海道の地下鉄路線図を雪のマークに埋めたりしてすごくカッコいい。ポスター貼りたい。秋葉原のTRAINARTで買える。

とりとめもなく綴ってみたけれど、ここまで読んでもらえているだろうか…。

あ、あと、路線の案内のための路線図じゃなくて、店舗や会社を案内する地図にオリジナルの路線図が描いてあったりするじゃないですか。あれもたまにいい感じのがあるんですよねー。

…あんまり趣味がこじれるとここが路線図ブログになるかもしれませんが、その時は生暖かく見守っていただければ幸いです。

あなたの街の路線図情報もお待ちしています。
 

キース・ロウ『トンネル・ヴィジョン』

結婚式を目前に控えたロンドン地下鉄おたくが仲間の挑発に乗って1日でロンドンの全部の地下鉄駅267駅を回ることに。しかも賭けたのは新婚旅行のチケットやパスポート。全駅回らないと結婚式にすら行けないからさぁ大変。ロンドン版電車男の冒険が始まる。

実は先月新婚旅行で行ったロンドンで、自分もロンドン地下鉄に惹かれてしまい、そういえばこんな本あった、と図書館で借りる。路線図首っ引きで読まないと何をやってるのかさっぱりわからんけど、効率的なルートを探りつつ様々なトラブルを切り抜けていく様子はゲーム的で面白い。そんなによく運休するんか、という突っ込みはともかく。

で、地下鉄乗り継ぎばかりでなく、結婚式を目前にした男女の揺らぐマリッジブルーも絡めてあるのだけど、正直あんまり効いてないような…。なにかとすぐに悩みを象徴する夢を見て目が覚めてビックリ、というパターンはいかがなものか。読みどころが違うのかもしれないけど、もっともっとはちゃめちゃな地下鉄の冒険を読みたかったなぁ。