柴崎友香『きょうのできごと』

ある晩、友人の引っ越し祝いに集まった数人の男女。彼らがその日経験した小さな出会い、せつない思い。5つの視点で描かれた小さな惑星の小さな物語。書下ろし「きょうのできごとの、つづきのできごと」収録。

宅飲みに集まった大学生たちのなんでもない一日。誰も特別でなく、なんでもない会話で、なんでもない夜のはずなのに、場面場面がこんなにも特別に感じるのは感傷のせいだけではないのだろう。さくっと読めるけど満たされる気持ち。登場人物が行間で饒舌な感じ。こういう時大阪弁はずるいなぁ。東北弁だどこうはいがねぇもんなぁ。