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恩田陸
劇団ひとり『陰日向に咲く』
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陰日向に咲く 劇団ひとり 幻冬舎 2006-01 |
お笑い芸人・劇団ひとりの初めての小説。帯には「ビギナーズラックにしてはうますぎる」という恩田陸の推薦。売れて売れて17万部超えたらしいですよ。すごいなー。
世の中からちょっとだけ落ちこぼれた人たちがちょっとだけ見つける幸せ。5編の短編を収めた連作集。台詞や言い回しがベタだったり臭かったりするところが気になる人もいるかもですが、劇団ひとりのネタを見ればわかるようにこれが元々の持ち味。変なシチュエーションに落ちた人を臭い台詞で可笑しく寂しく表現していく。
最初少し読んだ印象では、まぁネタの延長線上かなぁ、と思っていたんだけど(ホームレスに憧れるあまり夜中に”コスプレ”するサラリーマンとか)、進むにつれ段々巧くなっていってるような気がする。他の短編の登場人物が別の短編に出てきたり、という連作短編の形をとっているものの、ちょっと顔が出るくらいの繋がりであまり気にしてなかったんですが、最後の「鳴き砂を歩く犬」でこの形が巧いこと使われて感心。すっかり油断してた。こう来るのかー。
お笑い芸人だからこそ書ける切なさ、という面もあり、恩田陸の推薦帯の通り「あと2冊は書いてもらわなきゃ。」ですな。油断して読んだらなんか良かった、というボディブロー。気づかぬところでその花はひっそり咲いていたのだった。
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恩田陸『Q&A』
久々の恩田陸だったけど、相変わらず「見えない不安」を書くのがうまいなぁ。インタビュー形式で少しずつ事件の不気味さがわかってくる様子が巧み。章毎に変わる質問者(or回答者)の会話に文字数を割ける分、絶妙な言い回しや様々なエピソードを挿入しやすいのも勝因か。そんな緊迫の序盤から後半は奇妙に捩れつつあらぬほうへ抜けてしまって、この辺も相変わらずな感じ。
それにしても帯が怖すぎる。bk1は書影に帯がなくて、Amazonにはあるのだけど、これだけで売り上げが変わりそうな予感が。
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