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バカミス

鳥飼否宇『官能的――四つの狂気』

官能的――四つの狂気 (ミステリー・リーグ) (ミステリー・リーグ)
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数学×生物学 = 変態+バカミス。興奮すればするほど頭が冴え渡る変態数学者と、その数学者の生態を観察する助手が引き起こす3つの事件+アルファ。

変態助教授・増田米尊のフィールドワーク中、ターゲットの女性が公園のトイレで惨殺される。「唯一の」目撃者・増田の話が事実とすれば、彼以外に犯人はいなくなるのだが…?(「夜歩くと…」)
4つの事件に、変態数学者が超絶思考で挑む。

主人公の増田は己の変態さ故に事件に巻き込まれまくりなのですが、この窮地を解決するために行われるのが「周りがよってたかって増田に罵詈雑言を浴びせる」という行為。興奮すると頭が良くなるのでこんなんなってしまうのだ。トミーとマツの「トミ子ー!」みたいなものである。ちがうか。

下ネタを中心としたくすぐりが多くニヤニヤしっぱなしですが、やれパンティだ覗きだストーキングだと書かれた文章に、ページ右上に堂々と「官能的」と大書きされており、とても電車の中で読めない感じで困ったもんですよニンニン。

それでもミステリ部分がしっかり作りこまれており、大小仕掛けあり捨て推理あり。しかしなにぶんベースが変態なので、その上に立つ楼閣たるや、なんとも奇妙な仕上がり。3つの短編を経て最後に待ち受ける「四つの狂気」でその奇妙さも最高潮に。あのあれがあぁだったんかい!とスッキリするやら脱力するやら。

いくつ書いてもますます冴え渡る鳥飼否宇のバカミススキル。今年も健在であります。

霞流一『プラットホームに吠える』

いつも作品に動物を絡ませる霞流一ですが、今回のテーマは「狛犬」と「鉄道」。そのココロについてはあとがきで作者が述べているので割愛しますが、うーん正直どちらも生かしきれてないような…。

「マンションからマネキンと共に墜落した女」「プラットホームで起きた通り魔事件の不可思議な動線」「密室状況で丸いギロチンで切断された男」という事件の裏に「狛犬」という縦糸が通っている構図。よく考えられてはいるものの、読み終わってもスッキリしない。ギロチン密室は見取り図もないのに延々と建物について論争してたりとか、被害者心理の解釈が予定調和っぽいとか、所々に雑味を感じてしまう。端役・脇役まで濃いキャラ付けをしてるせいか、証言一つ取るにもすごい喋られて大騒ぎなのも一因か。

神社で立ち聞きした「狛犬に関する奇妙な会話」から『九マイルは遠すぎる』のような推論を展開するところまでは面白いなぁとは思うのですが、全体的にどうにもこうにもゴテゴテした手触りのお話でした。うーん。

プラットホームに吠える

霞流一『スティームタイガーの死走』

人間消失に列車消失、はたまた出版元(ケイブンシャ)も倒産で消失という消え物づくし。霞流一にしては二人しか人が死んでないのにスピード感溢れる展開。バカトリック・バカギミック大盛りと二重三重のラストでこのページ数ならお得感もあろうというもの。事件が解決されるのが正義のためでもなんでもなく、不可能状況に陥った登場人物が「スッキリする」ためだけに存在しているのもある意味潔いか。

スティームタイガーの死走

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霞流一『ウサギの乱』

登場人物がおっさんばかりで区別がつかないまま終わってしまった…。全体的になんか無駄が多いなぁ。ゴテゴテしてる。前代未聞の密室トリックが出てくるんだけど、いまいちサプライズにつながらない。このころにはバカミスのオーラに包まれまくっているので、どんな不可能犯罪でも「ふーん」になってしまうのだった。慣れとは恐ろしい。

ウサギの乱

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