「いたちごっこ」を本気でやるなら

先日の「ほこ×たて」のハッカーvsセキュリティが、いろいろな意味で話題になっていました。テレビで面白くみせる、って色々大変です。

そんなハッカーとセキュリティの戦いなどで、よく使われるのが「いたちごっこ」というフレーズ。

「きりがない」という意味で使われる「いたちごっこ」、語源は江戸時代の子供の遊びらしい。

二人一組となり、「いたちごっこ」「ねずみごっこ」と言いながら相手の手の甲を順につねっていく。両手が塞がったら一番下にある手を上に持っていき、また相手の手の甲をつねるという終わりの無い遊びなので、転じて「埒があかず、きりがない」ことも指すようになった。

いたちごっこ – Wikipedia

なんともつまらなそうな遊び…。

おそらくイタチやネズミの噛むところだけ切り出したごっこ遊びなんだと思う。

もし本気で「いたちごっこ」をするなら、イタチになりきらないといけない。

本物を捕まえて観察するならカゴが必要だ。

形から入るならコレもアリだろうと思う。

どれもまずカミさんと相談しないと買えない。

本気のいたちごっこは家庭との対話から始まる。

仮装大賞のテーマ曲とかをファミコンっぽくしてる人がいる

「欽ちゃんの仮装大賞」のオープニング曲って、なんていう曲かなぁ。

ふと思ったんです。誰もが一度は聞いたことがある「あの」テーマ曲。誰の何ていう曲だろう? iTunesで買えるのかな?

調べてみたんですけど、これ、オリジナル曲なんですね。発売もしていないみたいです。残念。

さてここから本題です。

調べてたついでに、こんなもの見つけました。

もう面白くて面白くて。

完全に8ビットサウンドで再現されてます。カセットのパッケージもバニーガールだし。どんなゲームやねんと。ドット絵の欽ちゃんが舞台狭しと走り回るのかと。

この8ビットシリーズを作っているのが「スタジオ メ・ガーネ」さん(スタジオ メ・ガーネ – YouTube

アニメ・特撮の8ビットバージョンを多く作られてるんですけど、懐かしテレビ系のセレクトがいちいちツボなんです。絶対同世代だと思う。ピックアップしてご紹介。

 

たんけんぼくのまち
「うん、そうさ!」もちゃんとある。犬に追いかけられるドット絵のチョーさんが目に浮かぶ。

 

金曜ロードショー
アドベンチャーゲームのオープニングみたい。ファミコン探偵倶楽部だと言われても信じちゃう。

 

X FILE
B’zじゃないほうです。モルダーの声は風間杜夫でしたね。

 

はぐれ刑事純情派
「実はファミコンでゲーム化されてたんだよね」と言われても違和感ないクオリティ。ポートピア連続殺人事件みたいなやつ。

 

古畑任三郎
ついに画面まで作っちゃってる!

 

他にも特撮やアニメの曲も多数8ビット化されています。ファミコン世代は身悶えます。超オススメです。

iTunesでカバーアルバムまで売られてます。本気!

社名を「伝説」にすればいろいろ「伝説の」になる

ちょっと美味しいものができると、すぐ「伝説の」って付けちゃう。

お土産とかスイーツとかに付いてる「伝説の」という枕詞を見るたび、本来お目にかかることがない「伝説」が、どんどんカジュアルなものになっているのを感じます。

今日スーパーに行ったらこんなものまで売られていました。

伝説もここまできたかという面持ちです。から揚げ粉を伝え説くとは、いったいどんな物語なのか。

止まらない伝説のカジュアル化。もういっそ、「株式会社 伝説」を作ればいいと思う。

この会社から生み出される商品はすべて「伝説の」が付くことになる。小林製薬の糸ようじ、桃屋のごはんですよ、伝説のから揚げ粉、である。

名刺を交換すれば「伝説の中村です」と名乗ることになる。電話を取り継げば「伝説の中村さんからお電話です」だし、伝説の中村による伝説のプレゼンテーションもある。

伝説の入社式では伝説の新入社員が出席し、伝説の社長から伝説の心得を聞かされる。伝説の人事や伝説の経理に配属されていく伝説の新入社員たち。

何か不祥事が起きれば伝説の記者会見が開かれ、伝説の謝罪がテレビで流される。売却される伝説の自社ビル。買収される伝説の株。荒れる伝説の株主総会。

あぁ、もう「伝説」という文字をみても心が動かなくなってきた。僕が買ったのは普通のから揚げ粉なんだと思う。

犯人っぽく聞こえるニュースの時間です

「こんばんは、犯人っぽく聞こえるニュースの時間です」

◆◆◆

「東京都港区の会社員が、勤務先から現金を受け取っていたことがわかりました」

「この会社員の口座には毎月勤務先からまとまった額の現金が振り込まれており、労働の対価である見方が強まっています」

「調べに対し会社員は『遊ぶ金が欲しかった。老後の蓄えになると思った』などと話しているということです」

◆◆◆

「茨城県ひたちなか市のアパートで、塩化ナトリウム(※塩)1kgが未使用の状態で発見されました」

「このアパートに住む主婦が台所で発見したもので、他にも炭酸水素ナトリウム(※重曹)や使用済みプラスチックなどが多数見つかっており、早急に処分するよう調整がすすめられています」

◆◆◆

「赤外線を用いてテレビ受像機を遠隔操作したとして、大阪市の学生から事情を聞いています」

「この学生は、リモートコントローラーと呼ばれる端末から、テレビ受像機の電源、チャンネル、音量を操作したとみられています。リモートコントローラーからは赤外線が照射されていました」

「学生が通う大学の関係者は『普段は大人しく、何かに集中すると周りが見えなくなるタイプ』と語っています。またこの学生は、一人でゲームセンターやマンガ喫茶に出入りする姿がたびたび目撃されています」

「テレビ受像機の他に、エアコン、オーディオ、ハードディスクレコーダーも遠隔操作した疑いがあり、こうした遠隔操作が日常的に行われていたものとして調べをすすめています」

◆◆◆

「以上、犯人っぽく聞こえるニュースでした」

ロード・オブ・ザ・乳歯

"Quintal" [Dusk Version] - 無料写真検索fotoq
photo by Sabor Digital

「あっ」
「あっ」
「……」
「……」
「あ……お先に、どうぞ」
「え」
「ですから、お先に、どうぞ」
「お先に……?」
「あ、見てないほうがいいですか」
「お先に、って……あなたも、この崖に捨てに?」
「捨てに……そうですね、捨てにきました」
「乳歯を」
「命を」
「……」
「……」
「命を捨てるって、なんの話ですか」
「あれ……飛び降りられる…んですよね」
「こんなとこから落ちたら死んじゃうじゃないですか」
「ですから、死ぬんじゃ……」
「違いますよ。乳歯を捨てにきました」
「……」
「乳歯を捨てるんです」
「ちょっと意味が」
「乳の歯と書く乳歯です。乳の歯って、グフフ、なんかエロい」
「それを……捨てに?」
「最初は捨てるなら火口かなと思ったんです。でも日本には今まさにドーンと噴火してる山は無くって。富士山の火口でもいいかなと思って登ってみたんですけどやっぱりマグマがないと物足りないじゃないですか」
「あの、あの」
「はい」
「乳歯を、火口に捨てるって、どういう……」
「最初から言わないとダメかー。子供の頃って、歯が抜けたらどうしてました?」
「え」
「歯、どうしてました?」
「え……うちは、上の歯が抜けたら縁の下に、下の歯が抜けたら屋根に投げてました」
「ですよね?ですよね?うちもそうしたいんですよ。でもうちはマンションなんですよ。マンション。マンションには縁の下はないんです。ないんですよ縁の下が!かと言って最上階の部屋に投げ入れたら、最上階の部屋のベランダは歯でいっぱいになるでしょ?でもそうか20階とか届かないかグフフ」
「……」
「抜けた歯全部取っておくのもなんだし、捨てるといっても燃えるゴミ?燃えないゴミ?それに歯をゴミ箱にいれるってなんか抵抗なくないですか?そんなときですよ、テレビで『ロード・オブ・ザ・リング』をやってて」
「指輪を、火口に捨てにいく……」
「そうそうそう!これだ!火口だ!って居てもたってもいられなくなって。もう乳歯片手に飛び出しちゃって」
「その歯、呪われたりいわくつきのものだったり」
「あーそういうのは全然」
「全然」
「でも火口がねー。火口がないんですよ。あっても入れてくれないし。火山国らしく解放してらいいのにね!もう火口くらい熱いところならいいや、ってルールにして、製鉄所とかガラス工房とか行ったんですけど気味悪がられて」
「でしょうね」
「熱いところは無理かって。じゃぁどうしようって。グフフ、その時閃いちゃいましたねー。火口くらい高いところから投げればいい!発想の転換ですよ。熱エネルギーから位置エネルギーへの変換ですよ!これぞエネルギー革命!」
「はあ」
「知ってました?東京スカイツリーの展望台って、窓あかないんですよ」
「でしょうね」
「東京タワーも」
「そういうとこは大体そうでしょうね」
「そうそうそう!ケチですよね。かと言って山登りは火口探しで散々やったから飽きたし。そしてたどり着いたのがここです」
「この崖」
「そう!この高さ!この絶景!そして快晴!絶好の乳歯捨て日和ですよ!もうここから大遠投しちゃいますよ。よーし、パパがんばるぞー!」
「あの」
「はい?」
「今から、その乳歯を捨てるんですよね」
「捨てますよ」
「投げちゃう」
「投げます」
「落ちますね」
「落ちますよ」
「下に」
「下に」
「その乳歯、上の歯ですか?」
「……!」
「上の歯だったら縁の下、下の歯だったら屋根の上……」
「あぁぁぁぁっ!!」
「下の歯だったら、上に投げないと」
「しまったぁぁぁぁ!!」
「……」
「下の歯だったら上じゃないか……!なんて俺はバカなんだ!妻や子供になんて言えば……!俺のバカ!バカ!間抜け!クズ!ゴミ!死ね!う、うぅぅぅぅ……」
「泣かないでくださいよ」
「うぅぅぅぅ…」
「それじゃ、僕と一緒に下に落ちましょうか」