「~の殺人」を「~の陣」に変えると歴史的事件っぽくなる

ミステリー小説のタイトルは「~の殺人」というのが多い。

もはや多すぎてベタなものになっている。最近出る本で「~の殺人」ってついてるのはあえてベタを狙いに行ったものと考えていいくらい。そもそも世界で最初の推理小説と言われるのがポーの「モルグ街の殺人」だし。

ベタから次のステップに行くために、ここはもっと刺激的にしてもいいかもしれない。規模を大きくしてみよう。いっそ「~の陣」にしちゃうとか。

モルグ街の陣 (1841)

オリエント急行の陣 (1934)

十角館の陣 (1987)

僕の陣 (1990)

体育館の陣 (2012)

無駄に歴史的事件っぽくなってしまった。「十角館の陣」とか日本史っぽい。応仁の乱の次に起こってそう。

逆に「僕の陣」は部屋から一歩も出てこなさそう。

偉人の名前に「小林製薬の」をつけるとそれっぽくなる

photo:Walgreen's by Curtis Gregory Perry

「~ール」とか「~ント」とかで終わるカタカナ語の前に「小林製薬の」とつけると小林製薬の製品っぽくなることに気がついて、いろいろ遊んでいた(連休なのに)

特に偉人とか歴史関係の名前がよくはまる。まとめてみた。

「ナイシトール」系
  • 小林製薬のキルケゴール
  • 小林製薬のルノアール
  • 小林製薬のナイチンゲール
「タフデント」系
  • 小林製薬のフロイト
  • 小林製薬のアパルトヘイト
  • 小林製薬のプロテスタント
「糸ようじ」系
  • 小林製薬の井伏鱒二

今見ると糸ようじ=井伏鱒二はただのダジャレだった。

あと「小林製薬のボードゲーム」もそれっぽい響きなんだけど、普通にそのボードゲームが気になる。どんなイベントで3マス進んだりするのか。

映画のタイトルを説明不足にする

長い映画のタイトルをはしょって説明不足にするとなんか楽しい。なにもドラマが起きない感じになる。

・ハリーポッターと石

・カールじいさんの家

・私の消しゴム

結局石と家と消しゴムの話だ。

「私の石と家と消しゴム」にしてもまったく違和感がないのもすごい。

本当に国内最大なものを「国内最大級」と呼んでみる

「国内最大級」の「級」が気になる。

そうなのだ。国内最大級は国内最大じゃないのだ。大人は信じられない。

国内最大かどうかちゃんと確かめてないけど、だいたい国内最大ぐらいじゃないかなぁ。

これを「級」の一文字にこめた「国内最大級」。類義語に「国内最大クラス」がある。先日の「ベストエフォート」の話にも通じるけど、これまたいい加減なお話である。
(※過去記事:日本のことわざ(ベストエフォート型)|イノミス)

どれくらいいい加減な感じになるか、本当に国内最大のものに級をつけてみよう。
 

・富士山! (国内最大級の山!)

・琵琶湖! (国内最大級の湖!)

・岩手県! (国内最大級の県!)

・牛久大仏! (国内最大級の大仏!)

・太陽! (国内最大級の熱源!)

・A0! (国内最大級の紙の寸法!)

・大林素子! (国内最大級の芸能人!)
 

本当に国内最大なのに、もっと上がある感じになる。あと、ぶっちぎりで大きいものでも2位と僅差で勝ったみたいにになる。

本当に大きいものはちゃんと調べて「国内最大!」って言い切ったほうが絶対いいと思う。

あと、違和感なくさらっと書いちゃったけど大林素子は国内最大なのかちゃんと調べてない。
  

(中略)道の上より

 
引用などの文章が長すぎる時に使われる「(中略)」という表記。

「(中略)」ではいろんな都合上必要ないところが削られてしまって、何を削ったのかはわからない。物語が消えた痕跡、それが「(中略)」。イマジネーションが広がるばかり。

じゃぁあえて、何も略したり削ってないところに「(中略)」を入れてみたらどうなるだろう。行間を読むことにより想像の翼が広がるんじゃないだろうか。
 

「事件は会議室で起きてるんじゃない(中略)現場で起きてるんだ!」

ホントはもっと室井さんに言いたいことがあったんだけど上映時間の都合でカット。
 

おばあさんが川で洗濯をしていると、上流から大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。驚いたおばあさんは(中略) 桃を拾いました。

これはおじいさんい報せるべきか、しかし桃はどんどん迫ってくる。あれ、でもなんかこの光景見たことある…おばあさんの脳裏に浮かぶデジャヴ。子供には難しすぎる一瞬の出来事。
 

「あなた、ご飯にする?お風呂にする?(中略)それとも、あ・た・し?」

えぇっと…ごめんもう一回最初から言ってくれる?
 

寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末雲来末風来末食う寝る処に住む処やぶら小路の藪柑子(中略)パイポパイポパイポのシューリンガンシューリンガンのグーリンダイグーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助

漢字ばっかりからいきなりカタカナになるの、なんか不自然だと思ってたんだよな。
 

あい(中略)さつすると、友達ふえるね!

相手の投資金額を十分に予測して入札すると、友達ふえるね!
 

ぼく(中略)ドラえもんですー

「うまれも育ちも葛飾柴又。帝釈天で産湯をつかい~」的な口上が?22世紀から来たネコ型ロボット、人呼んでドラえもんですー。
 

巷にあふれるフレーズでも実は何か略されているのかもしれない(中略)いや、そんなことないか。