廃墟建築士

  • 著者/訳者:三崎 亜記
  • 出版社:集英社( 2009-01-26 )
  • 単行本:224 ページ
  • ISBN-10 : 4087712737
  • ISBN-13 : 9784087712735
  • 定価:¥ 1,365

七階を撤去する。廃墟を新築する。図書館に野性がある。蔵に意識がある。ちょっと不思議な建物をめぐる奇妙な事件たち。現実と非現実が同居する4編収録の最新作。

出だしがコントのような不条理な設定だったりするのです。たとえば「七階闘争」。町で起こる事件がマンションの7階で発生することが多いため、市議会で「7階を撤去する」ことに決定されてしまう。7階に住んでる主人公は当然困惑する。7階を撤去しても、8階がそのまま7階になるんじゃないの?会社の同僚(女子)に誘われて反対運動に参加すると、7階の歴史をこんこんと説明され(古来、最初の7階は地上にあったのです!とか)、完成間近のマンションに忍び込んで階数表示をすべて7階にするテロ行為を行ったりする。

もうこう書くと爆笑短編集みたいな感じになるのだけど、いやいやどうして、終わりのほうはすごいしんみりするのだ。真顔で冗談を言っている人に最初は笑いながら、だんだん話しに引き込まれていって、やがてその不条理世界に感情移入してしまう。”その世界”のルールで語られる悲しみや決意がすんなり入ってくるようになる。うまいなぁ。

廃墟が国の文化遺産となる世界で廃墟を新築することに魂を注ぐ「廃墟建築士」、夜になると目覚める”図書館の野性”(本が飛び回る!)を調教する「図書館」、人類よりも先に建てられたという”意思を持つ蔵”を守る「蔵守」、どれも建物という共通点があるけど、もうひとつ”プロの仕事とは”というテーマがある。失われつつある技術だったり、理解されにくい職業だったりする中で、どう誇りをもって仕事にあたるか、という異世界の仕事人の話でもあるのだ。

不条理な世界を笑いつつ、その世界にはまる。この奇想と着地のバランスはいいなぁ。すごく楽しめました。これより前にでた短編集『バスジャック』も読んだほうがいいみたいなので、おいおい読んでみたいと思います。

 

有頂天家族

  • 著者/訳者:森見 登美彦
  • 出版社:幻冬舎( 2007-09-25 )
  • 単行本:357 ページ
  • ISBN-10 : 4344013840
  • ISBN-13 : 9784344013841
  • 定価:¥ 1,575

「面白きことは良きことなり!」

第20回山本周五郎賞受賞第一作!著者が「今まで一番書きたかった作品」と語る渾身の作。偉大なる父の死、海よりも深い母の愛情、おちぶれた四兄弟……でも主人公は狸?!

時は現代。下鴨神社糺ノ森には平安時代から続く狸の一族が暮らしていた。今は亡き父の威光消えゆくなか、下鴨四兄弟はある時は「腐れ大学生」、ある時は「虎」にと様々に化け、京都の街を縦横無尽に駆けめぐり、一族の誇りを保とうとしている。敵対する夷川家、半人間・半天狗の「弁天」、すっかり落ちぶれて出町柳に逼塞している天狗「赤玉先生」――。多様なキャラクターたちも魅力の、奇想天外そして時に切ない壮大な青春ファンタジー。

作者自ら「毛深い子」というほどに、狸メインのおはなし。狸・天狗・人間の三つ巴のドタバタ劇を楽しんでいると、ふいに訪れる家族愛。これがなんとも目頭を熱くさせ、もう、これが『太陽の塔』を書いた人と同じ人かと思うほど。

なにぶん狸と天狗なので、京都を舞台にした奇想が自由すぎ。人に化け、風を起こし、狸鍋に恐れをなし、船が飛び、街を叡山電車が暴走する。 『夜は短し歩けよ乙女』よりも、やりたい放題やってます。楽しいなぁ。

そんな様々な騒動で京都の街を縦横無尽に駆け回る「動」と、時に回想で挟まれる家族話の「静」が、森見登美彦独特の飄々とした文体で編まれていき、なんともいい塩梅のエンターテイメントの仕上がり。シリーズ化されるとのことで、これは見逃せないですね。

 

たまに『笑っていいとも』をみて気になるのは、テレフォンショッキングのタモリからの電話で、「いいとも!」を言う段取りを間違える人が未だに多いことだ。

正しくは、

タモリ「明日いいともですけど大丈夫ですか」
ゲスト「大丈夫です」
タモリ「それじゃぁ明日来て、くれるかな?」
ゲスト「いいとも!」

のはずなのだけど、

タモリ「明日いいともですけど大丈夫ですか」
ゲスト「いいとも!」

と早まってしまう人のなんと多いことか。あの、タモリもちょっとモヤモヤしたままCMに行く感じ!もう25年以上も続いているのに、まだ浸透していない。

自分にかかってきたら同じ過ちはしないようにしよう、と思うけど、なかなか生かされないままです。

 

「料理の鉄人」がパチンコになったらしい。CR料理の鉄人って。

エヴァだ仕事人だと懐かしテレビがパチンコになってきたけれど、ついに懐かしバラエティーにまで進出してきた。こうなるともういろいろ出ちゃうだろう。いろんな激アツ場面が再現されるに違いない。夢は膨らむ。

・CR風雲!たけし城
 ジブラルタル海峡が終わった時点で7人残っていたら激アツ

・CRなるほど!ザ・ワールド
 ラストの恋人選びで3枠のマチャアキ・薬丸ペアに2週目が回ってきたら激アツ

・CR追跡
 ゲストに安部譲二が来たら激アツ

・CR世界一周すごろくゲーム
 敵がガッカリ都市「アジスアベバ」に止まったら劇アツ

・CRヒントでピント
 パート5の16分割で浅井慎平がボタンを押したら激アツ。

・CRクイズダービー
 「最後のお願いです。井森美幸さんに全部」で激アツ

・CR世界まるごとHOWマッチ
 兵ちゃんが鶴太郎方式でホールインワンを決めたら激アツ
 
また30代テレビっ子にしかわからないコラムを書いてしまった。

 

JR目黒駅の改札付近に、電車の運行状況を知らせるホワイトボードがあるのだけど、電車が正常のときは出番がないため、かなり適当なことになっている。

目黒駅
 
もうなんかエヴァ風だ。

「事故、襲来」みたいな感じ。

© 2012 イノミス Suffusion theme by Sayontan Sinha