IKEAで売ってるぬいぐるみのセンスがおかしい2014

2008年の初回以来、毎年IKEAのぬいぐるみの変遷をウオッチし続けていたこの企画。もはやイノミス唯一の連載シリーズとなっていたのですが、なんと2013年はIKEAに行っていませんでした。あれ!

というわけで、しれっと最新作の2014をお送りします。

売り場が変わっている

まず1年以上のブランクを痛感したのがこの出来事。

IKEA港北のいつものぬいぐるみ売り場を目指して行ってみたら、全然ぬいぐるみがいない。

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パンダと……

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口しかいない。

パンダと口という、この組み合わせもどうかと思うけど、他にぬいぐるみ自体が見当たらない。まさか、ぬいぐるみ史上から撤退してしまったのか?僕が見ていない間に?「親孝行、したいときには親はなし」的な悲劇なのか!?

……と、かなり焦ったのですが、なんのことはない、キッズ売り場がもっと奥に移動しただけでした。

ぬいぐるみが全く無いなら「違う場所かな?」と思うけど、ちょっとだけ置いてあるからなおさら「これだけ!?」ってビックリしました。

動物 vs 非動物

奥に進んだらちゃんとありましたよ。相変わらずの山積みです。これは犬。

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前回(2012年)、「ぬいぐるみが明らかにかわいくなっている」という驚きをリポートしたのですが、かわいい派のぬいぐるみが増えてきたように思います。冒頭のパンダもうちの子が欲しがるほど可愛かった。

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2012年にもいた、お目目パッチリのキツネとウサギも健在。

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同じく健在のハートクッションとのコラボレーションまで実現していました。

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芥川龍之介「蜘蛛の糸」を彷彿とさせるディスプレイの猫とブタ。

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ドラえもんも裸足で逃げ出す巨大ネズミなど、動物たちも元気に暮らしています。

以前は動物のようにみえて実在しない生き物(全身ピンク色のダチョウなど)がいたのですが、最近は動物はちゃんとリアルに作るようになってきたのでは?と感じました。

対して、もういっそ動物には寄せない、ハートや口などの「非動物」なぬいぐるみ枠が設けられている様子。

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人参に手足をはやしたりとか、

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クラウド化を進めていたりだとか、

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さっぱりわからないところまで来ているのもありました。これ、目をつける必要あるのかな……。

IKEA、ベア回答相次ぐ

アベノミクスによる賃上げ要求により、今年の春闘では大手企業のベア(ベースアップ)回答が相次ぎました。

これに負けじと、IKEAのぬいぐるみもベアが相次いでいました。

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ベア(bear)。

動物のぬいぐるみの中でも、ホントにベア(熊)のぬいぐるみだけいろんな種類があるのです。

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よりお手頃なサイズのオーバーオールベア。

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もうちょっとリアルな感じの色合いのベア。

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ウサギの後ろからしのびりよるリアルベア。

なんでしょう、組合からベアの要求でもあったんでしょうか。「よーしそれじゃぁ」と経営側が意気込んだ結果がこれなんでしょうか。さぞ組合側も歯ぎしりをしているのではないでしょうか。ベア=ベースアップのこと、って書いておけばよかった……!

極めつけはこれです。

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おばあさんとベアです。

このおばあさんは、ベアから切り離すことが可能なのですが……。

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ベアの口と腹がつながっており、なおかつベアの腹が開くようになっているのです。

つまり、おばあさんが食べられる→腹を切り裂いて救助、という赤ずきんプレイが可能になるのです。

そんなことならなぜオオカミにしないのか!?と何度確かめてもベアです。

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これでもか!と積まれている人喰いベア。

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上にも並んでいました。おばあさんを離すんだ!

変なぬいぐるみ、という産物を、動物vs非動物の対比に落とし込んだと思いきや、今度はシチュエーションから「変なぬいぐるみ」感を出してきたIKEA。

やはり油断なりません。

おまけ

IKEAの店内ディスプレイには、お客様からの疑問に答えるものがあって、例えば「低価格はどうやって実現しているの?」みたいなことに答えてくれたりしてます。

その中に「どうしてIKEAは何でも大量に作るの?」という疑問と回答があったんですが……

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大量に生産し、配送することで、よりお手頃な価格でお客様に商品をお届けできるのです。これが理由です。

と言いながら、そこに赤ん坊の写真をコピー&ペーストするセンスがすごい。大量生産て。

IKEAで売ってるぬいぐるみのセンスがおかしい2012

IKEAのぬいぐるみをウオッチし続けるこの企画、気がつけば5年目ですよ。今年はギリギリになってしまった。間に合った。

ギリギリになった代わりに、暦はもうすぐクリスマス。ひょっとしてIKEAのクリスマスは相当浮かれているんじゃないだろか。あの珍獣たちがツリーを彩っているんじゃないだろか。こりゃ初のクリスマススペシャルになるのでは。


と言うわけでやってきましたIKEA港北店。

期待に胸膨らませ店内に入ってみると…。


あれ?

クリスマスのクの字もない、いつもの感じでお出迎え。ここまで何もないとは、全く思っていなかった。

あとで知ったのだけど、いつも売ってるモミの木のクリスマスツリーはもう売り切れてしまったらしい。それでクリスマスムードゼロなのか。ギリギリすぎた。

ぬいぐるみ売り場に行ってみる。


やっぱり普通。

クリスマススペシャルになるかと浮かれていたけど、浮かれていたのは僕だけだったみたい。

来年の干支

クリスマスムードは見当たらないけど、正月を迎える準備はしていた。来年の干支、ヘビのぬいぐるみが充実していたのだ。


赤と黄色のヘビ。普通に可愛い。


しかし油断していると上から狙っている。


普通じゃないヘビもいた。

シルクハットにストライプとチェックの服、飛び出した舌には星が三つもついている。そんなところに星。まさに「蛇にピアス」か。

年賀状の絵柄にお困りの方は2匹ぐらい買ってグルグルさせればそれなりのモノができるのではないでしょうか。

かわいいぬいぐるみが増えている

「センスがおかしい」で始まったIKEAぬいぐるみウオッチ。数年観察していたせいで変化がわかる。

ぬいぐるみが、明らかにかわいくなってきてる。


目がぱっちり。

キツネにウサギにクマ。普通の動物、しかも、目がぱっちりとしたモノが新しく出てきてる。かわいい。


ゴマフアザラシ。白い子供アザラシもついている。


玉乗りアシカ。口に魚をくわえている。ご丁寧に魚の目が×印になっていた。


ベビー向けのモビール。象やライオンが風船で浮かんでいる。


紳士的な犬もいる。

着てる服もちょっと微妙ではあるけど、これまでのセンス(身体全体が青いなど)に比べれば余程マシである。

やっぱり売れるぬいぐるみを追求した結果、かわいいぬいぐるみになってきたのだろうか。この企画も今年で終わりだろうか。

そうでもないやつら

しかしというか、やっぱりというか、なんかおかしいぬいぐるみもちゃんといた。


恒例、ハートに両腕。陳列の密度が低いせいか、虚空に手を伸ばしている様子が生々しい。

かわいいぬいぐるみが増えたせいなのか、おかしいぬいぐるみの「おかしさ」がより濃くなってる気がする。

たとえばこれ。


くち。

ピンクのくちびるに前歯だ。うろ覚えでストーンズのマークを描いたみたいになってる。


去年登場した子供ぬいぐるみも健在。無造作にカゴから足が飛び出ていてビックリする。


初登場のパペット。半笑いのライオンの頭にネズミ。物語が始まる予感。

いやー、こりゃ今年は「くちびるに前歯」が一番かな、ハート両腕と合わせたら子供泣くなぁ、なんて思いながら、満足してレジ付近まで進んで行った。

そうしたら、そこに今日一番のインパクトがあった。

藁の山羊

とにかくご覧ください。こちらです。


ワラ!?

ぬいぐるみどころかワラ人形!?そしてまさかの9割オフ!


とてもIKEAとは思えない売り場のワラ感。

正月飾りまで売り始めたのか、熊手とかもあるのかな…と思ったけど、違った。

このワラのヤギ、北欧の伝統的なクリスマスの飾りらしい。ユール・ゴートという名前。

アメリカ風のサンタクロースが広まるまでは、スカンジナビアでは北欧神話の神「Tor / Thor / トール」がいつも連れている山羊が、クリスマスのプレゼントを各家々に届ける役目を担うと信じられてきました。

引用元:もういくつ寝ると…クリスマス! : ハナトモのベルギー→スウェーデン→オーストラリア日記

今でも北欧ではこのワラの山羊が飾られていて、大切にしている家だと実家から代々引き継いで、ヴィンテージと化しているものもあるらしい。知らなかったなぁ。


ミニサイズもある。かわいい。

図らずも最後にクリスマス感が出たのでした。

以上、2012年のレポートでした。

*関連
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やっぱり売ってるハートに両手クッション

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