「シンデレラ」に「3」まで続編があった


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今日は建国記念日。3連休最後をのんびり家で過ごし、子供向けにディズニーチャンネルをつけてみたら「シンデレラ3」をやってた。

えっ、3!?

「シンデレラ」ってあのシンデレラでしょ。ハッピーエンドで終わったでしょ。その3って、というか3があるということは2もあるの!?

気になったので調べてみました。

「シンデレラ1」

「1」、というかオリジナルの「シンデレラ」はグリム童話。

…だと思っていたんだけど…

世界中にシンデレラのバリエーションといえる話が残っている。 現在知られている中でもっとも古い記録の一つに、ギリシャの歴史家ストラボンが紀元前1世紀に記録したロードピスの話がある。

シンデレラ – Wikipedia

そんな昔からあるの!紀元前!

僕らが知ってるガラスの靴やカボチャの馬車の「シンデレラ」は、シャルル・ペローという人がモチーフを考えたものらしい。グリム兄弟バージョンだと銀の靴だったりと細部が異なる。

そしてのちに日本で紹介されるわけですが、

1900年に坪内逍遥が本名の坪内雄蔵名義で高等小学校の教科書用に「おしん物語」の題名で書いた。ここではシンデレラは名前を「おしん」とされ、登場人物や小道具なども日本風にアレンジされた。

シンデレラ – Wikipedia

まさかのおしんアレンジ。よくここから持ち直したと思う。

「シンデレラ2」

「シンデレラ2」はディズニーからOVAとして発売された作品。

王子と結婚したシンデレラとともに王宮へ引っ越したねずみのジャックやガスたちは、シンデレラが結婚したあとに起きたエピソードをまとめた絵本を作り、シンデレラにプレゼントすることにした。

引用元:シンデレラII – Wikipedia

シンデレラと王子が結婚した後のストーリーになってる。確かに続編だ。

エピソードが3本入っている。あの意地悪な継母の娘が身分違いのパン屋に恋をして、それをシンデレラが手助けするという話まである。スピンオフまであるのか。

「シンデレラ3」

これも「2」同様ディズニーからOVAで発売された作品なんだけど、時系列が「2」の後じゃない、かなりの異色作。

意地悪な継母(トレメイン夫人)とその娘(アナスタシア)は王子と結婚したシンデレラを逆恨みしていた。ある日、アナスタシアはシンデレラが魔法の力を借りたことを知り、偶然魔法の杖を手にいれて…

家に持ち帰るとトレメイン夫人は魔法の力を悪用して、時間をガラスの靴の主を探す使者が来る直前まで戻してしまった。さらに魔法でガラスの靴のサイズをアナスタシアの足に合わせ、王子とアナスタシアを結婚させようと企んだ。

引用元:シンデレラIII 戻された時計の針 – Wikipedia

そこまで時間を戻すなんて!こんな話がオフィシャルで出てたなんて知らなかった。

童話の続きを考えるって楽しい。「シンデレラ3」は最後まで観ましたよー。これがいい話になってたんだ。みなさま機会ありましたらぜひ。

狼と七匹の子ヤギ「チョークを食べると声がよくなる」の謎

photo credit: Francis Bourgouin via photopin cc
photo credit: Francis Bourgouin via photopin cc

グリム童話に「狼と七匹の子ヤギ」というのがある。

この話でずっと不思議に思ってること。

お母さんヤギに留守番を頼まれた七匹の子ヤギたち。その子ヤギたちを食べようと狼がやってくる。狼は「お母さんですよ」とお母さんヤギを装うが、子ヤギたちは声や手足の色から狼だと見破ってドアを開けない。狼は黒い手足を白くするために粉をはたき、チョークを飲んで声をキレイにする。

なんでチョークを食べると声が良くなるんだろう?

チョークって、黒板に文字を書くあれだよなぁ。食べれるのかなぁ。

「チョーク 食べる」で検索してみるとチョークのおいしい食べ方を調べてみたよ(Excite Bit コネタ) – エキサイトニュースというのが引っかかる。醤油につけたりしてるけど、かなり不味いらしい。へー。

いやいや、こういうことじゃない。

原典をみてみた

元のグリム童話ではなんて書いてあるんだろう。まず青空文庫をあたってみると、1949年に訳されたものがあった。チョークを食べる場面はこうなっている。

 そこで、おおかみは、荒物屋の店へ出かけて、大きな白ぼくを一本買って来て、それをたべて、声をよくしました。

グリム兄弟 Bruder Grimm 楠山正雄訳 おおかみと七ひきのこどもやぎ DER WOLF UND DIE SIEBEN JUNGEN GEISSLEIN

チョークじゃなくて「白ぼく」と訳されている。これが語り継がれる過程で白ぼく→チョークになったのかな。

このチョークを食べる部分、ドイツ語の原典をあたってみるとこんな感じ。

Da ging der Wolf fort zu einem Krämer und kaufte sich ein großes Stück Kreide: die aß er und machte damit seine Stimme fein.

Der Wolf und die sieben Geißlein – Das Goethezeitportal

“Kreide”というのが「白ぼく」にあたる。

Kreideに白ぼく以外の意味があったりして、と思ってドイツ語辞書を調べてみると「白亜」「白亜紀」という意味があることがわかった。これか。

「チョーク」の正体。そして…

白亜は石灰岩のことで、黒板のチョークの語源となる”chalk”にあたる(チョーク (岩石) – Wikipedia)主な成分は炭酸カルシウム(CaCO3)。

「チョークを飲むと声が良くなる」は元々「炭酸カルシウムを飲むと声が良くなる」ってことだったのかな?と思って調べてみるけど、

医薬品としては、胃酸過多に対して制酸剤として使われている。

炭酸カルシウム – Wikipedia

そんな効能はなし。

だよなぁ。炭酸カルシウム≒チョークの粉って、けっこう煙たいというか、吸って良さそうな感じしないもんなぁ。黒板消しをはたくとモウモウと粉が舞い上がって、ゲホゲホと逃げた覚えがある。喉にいい、とは真逆のイメージ。

うーん、と、こねくり回して検索してみたら、これか!というものが遂に引っかかった。

国立国会図書館が全国の図書館等と構築している「レファレンス協同データベース」の記述。埼玉県立久喜図書館がこの疑問に回答している。

質 問
グリム童話の七匹の子ヤギに、狼がチョークを食べると声がよくなるとあるが、そのような言い伝え、民間療法がドイツにあるのか。

回 答
以下のホメオパシーに関する資料に質問の関連記述があった。これらを紹介する。回答プロセスを参照のこと。
(略)
情報源:グリムと同時代にハーネマンが打ち立てた医療法・ホメオパシーには、炭酸カルシウムまたは硫酸カルシウムが喉の薬であるとの記述もある。

グリム童話の七匹の子ヤギに、狼がチョークを食べると声がよくなるとあるが、そのような言い伝え、民間療法… | レファレンス協同データベース

ホメオパシーについて詳しくはこちら→ホメオパシー – Wikipedia。念のためグリム兄弟とハーネマンの生年も確認したけど、上記の通り同時代だった。グリム兄弟がこの療法を知っていた可能性はある。

まとめ

当時のドイツの医療事情がグリム童話に反映されていて、それが日本語に訳され、そのまま現代まで「チョークを飲む」という話で伝わっていたのだった。

物語には、その物語が生まれた時代の背景が反映される。昔話や童話もそうなのだ。

他にもこういう「当時の事情」が反映されてる童話の例があるかもしれないですね。調べてみないとわからないことってあるなぁ。

一富士二鷹三茄子、四扇五煙草六座頭の続きを考える

あけましておめでとうございます。

「初夢」って、元日の朝に見た夢、と勘違いしがちなんだけど、実は1月1日〜2日の間に見た夢のことを指すらしい。つまり今晩みる夢が初夢。

初夢にみると縁起がいいものと言えば「一富士、二鷹、三なすび」。これには続きがあって、「四扇、五煙草、六座頭」となる。初夢豆知識。

でも富士山から煙草までってデタラメだなぁ、個人の好みだなぁと思ってたんだけど、一説によると一富士二鷹三茄子と四扇五煙草六座頭はそれぞれ対応しているらしく…。

富士と扇は末広がりで子孫や商売などの繁栄を、鷹と煙草の煙は上昇するので運気上昇を、茄子と座頭は毛がないので「怪我ない」と洒落て家内安全を願うという。

引用元:初夢 – Wikipedia

やっぱり「縁起をかつぐ」って基本的にダジャレだなぁ。じゃぁ同じダジャレで七(ひろがる)・八(のぼる)・九(けがない)を新しく作ったっていい。

七ウイルス、八体温、九内科
インフルエンザでうなされる人
七玉、八龍、九亀仙人
ドラゴンボール。
七知識、八話題、九高橋克実
トリビアの泉。
七領土、八兵力、九武田信玄
信長の野望

今年もよろしくお願いします。

終末占いカウントダウン

2012年12月21日、つまり明日、「世界が滅亡する」という話があってなんだか騒がしい。

なんだかマヤ暦が?終わるから?もう世界が滅ぶ?飲み物はラストオーダー?とかなんとか。

あやふやなことが多すぎるので、ちゃんと調べた。

Chichen Itza's Kukulcan Temple

マヤ文明 – Wikipediaによると「マヤ暦」というのは古代マヤ文明で使われていた暦、いわゆるカレンダー。マヤの人々は天体観測に優れ、精密なカレンダーを作っていたそう。1年が365日になる太陽暦の考え方も持っていた。すごい。マヤ暦、おそろしい暦!

マヤ文明、普通の太陽暦の他に「長期暦」という暦も使っていたらしい。紀元前3114年を基準として、そこから何日経ったかで数えるカレンダー。この長期暦、187万2000日で一区切りつくらしい。紀元前3114年から187万2000日目、約5129年経って区切りがつくのが、明日2012年12月21日。だから「終わっちゃう!」という話になってるらしい。

なんとも気が長い話。でも長期暦が一区切りつくだけで、具体的に「人類が滅亡」とかは書いてるわけではないらしい。しかも、終わったらまた新しい5129年が繰り返すという話もある。

これ、繰り返すと考えると、5129年ぶりに正月がくるわけでしょう。

すごいめでたいんじゃないの?

1年ぶりの正月だって、初詣におせちにお年玉にと大騒ぎなのに、5000年ぶりに正月が来るなんていったら、それはもう大騒ぎでしょうよ。

帰省ラッシュも乗車率5000%。正月休みも5000日。浮かれたまま5年ぐらい経ちそう。しかもマヤ文明があったのはメキシコ。年中テキーラ飲みまくりだ。

あれ、テキーラ飲みまくりで人が死んじゃうってことかな?

結果的に滅亡するかもしれない。怖い。浮かれすぎないようにしよう。食べる前に飲もう(大正漢方胃腸薬)

洗剤のアタックが25周年だった

もう今年も終わろうというのに、いまさら知りましたよ。2012年、花王の洗剤「アタック」が発売25周年だそうです。

花王は、洗濯用洗剤「アタック」の25周年キャンペーンとして、若手アート作家の清川あさみさんがデザインした限定パッケージを24日に発売する。白を基調とし、ゴールドが上品で洗練されたイメージを表現している。

引用元:「【新商品・サービス】25周年記念「アタック」限定パッケージ」:SANSPO.COM

「アタック」が「25」周年と言ったら、もうコラボする相手は決まってるじゃないですか!

「白のかた、ラストコール!」
「1番!」
「1番に白飛び込んだ!2番3番4番、6、7、11、13 、16、19、全てが白に染まる!」

「その洗剤の名は?」
「アタック!」
「その通り!!」

観たいなぁ。というか、花王はアタック25のスポンサーになれないのかな。一社提供みたいになっちゃうからかな。