大奥にクリスマスはない

仲間由紀恵主演、映画「大奥」のCMをテレビでやっていた。見たところ何パターンかあったみたいなんですが、そのうち一つが最後に重々しいナレーションで「大奥に、クリスマスはない」と言っていた。燃え盛る炎と仲間由紀恵のアップに字幕つきで。そりゃないだろうけども、重々しくいうことか。他にも色々ないと思うし。

  • 大奥に、バレンタインはない
  • 大奥に、ゴールデンウイークはない
  • 大奥に、フレックスタイムはない
  • 大奥に、2ちゃんねるはない
  • 大奥に、テレビもねぇ、ラジオもねぇ、車もそれほど走ってはない
  • 大奥に、盆と正月はない

あ、いくらなんでも盆と正月はあるか。うっかりうっかり。

「無料で見れるホームページ100」

ブログたるもの、アクセスを集めるには記事タイトルが大事な要素の一つらしい。いかに読者を惹き付け、リンク先から飛んでもらうか。そのノウハウについて書かれているエントリもちらほらと出てきている。

じゃぁそのノウハウを応用すれば、すごい普通のことでも魅力的なタイトルが出来るんじゃないだろうか。

  • 「ジャンケンに勝つために出す3つの手」
  • 「傘を使って雨に濡れなくなる方法」
  • 「アクセルを踏むと車が走り出すムービー」
  • 「たった1つのボタンでパソコンを起動する方法」
  • 「日本人は吉野家の豚丼並を単品で食べるために平均330円払っている」
  • 「映像で見る、笑っていいとも増刊号」

そりゃ、映像で見るわ。

「じょうしょうじ」という寺はあるのか?

今シーズンで城彰二が引退ということらしい。サッカーと全然関係ないけど「じょうしょうじ」という寺はあるのだろうか?と思って調べてみたら、すごいたくさんあってビックリした。

「常勝寺」なんて常に勝ってる寺だ。すごい。負け知らず。リンク先にはこんなイベントの記述もあった。

2月11日に行われる追儺式(鬼こそ)は法道仙人の面をつけた子供の後を鬼が追いかけるという行事で、最後に鬼が投げる松明(たいまつ)を持ち帰ると一年間、家内安全・無病息災の霊験があるといわれている。

鬼との追いかけっこで鍛えられた足腰が勝利を呼ぶのだろうか。

絶対に負けられない寺が、そこにはある。

すき家で豚が鳴く

先日、近所のすき家に晩飯を食べに行った時のこと。

そのすき家にはカウンターとテーブル席がある。店員はテーブル席のお客さんの注文を取るために、カウンターとテーブル席を行ったり来たりすることがある。なので、カウンターの端は店員が出入りするために切れてあり、ももの高さくらいの小さな両開きのドアが付いている。西部劇の酒場のドアを小さく地味に工業的にしたやつである。

その日もカウンター席とテーブル席は数人の客がおり、店員が行ったり来たりしていた。そうすると頻繁にあの小さなドアを通る。しかしそのドア、蝶番が古いのか、えらくきしむ。両開きなので一度動かすと扉が何度か往復する。そしてキーキー鳴るどころではない甲高い音。その変な音がどーしても、

豚の鳴き声に聞こえるのだった。

「豚丼いっちょー」
バタン
ピギーッピギーッピギー…

「ねぎ玉豚丼いっちょー」
バタン
ピギーッピギーッピギー…

「ハーブチーズ豚丼いっちょー!」
バタン!(←強く閉めた)
ピギーッ!ピギーッ!ピギーッ!ピギーッ!ピギー…

注文はカレーにしました。

お願い蕎麦

会社帰り。だいぶ遅くなったので、駅の立ち食い蕎麦を夕食にすることにした。

店内には2人のおばさんが働いていた。天ぷら蕎麦の食券を買い、近くにいたおばさんに渡す。「はい、お願いします。」と言われた。

あれ?お願い?僕に?いやいや、もう1人のおばさんが蕎麦を茹でているから、そちらにお願いしたのだろう。そうだそうだ。

しばらくして、天ぷら蕎麦が出来上がった。先ほど食券を受け取ったおばさんが、カウンター越しに僕に丼を渡す。その時、「はい、お願いします。」と言われた。

これは…やっぱり…何かお願いされているのか…?いや、でも普通に頼んだだけだし。別に常連でもないし。何を期待されているのか。

僕が首を捻っているうちに、他のお客さんに丼を持っていくおばさん。カウンター越しに丼を渡し、「はい、お待たせしました」と言う。

……お願いされているのは僕だけ…!?

僕だけにお願いしてるじゃないか。なんだろう。何をお願いされたのだろう。この天ぷら蕎麦をあちらのお客様に?この天ぷら蕎麦で一句?この天ぷら蕎麦を恵まれない子供達に?この天ぷら蕎麦をおばさんの代わりに憧れの先輩に渡す?この天ぷら蕎麦で公共事業の入札を有利に取り計う?

答えは出ない。ただ蕎麦を食べる。カウンターに食器を戻し、「ありがとうございました。」と言われて店を出る。ごめんよおばさん。よくわからないけど、なんだか願いが重すぎる気がしたんだ。