藤岡真『ゲッベルスの贈り物 』

 は行の作家, 読書感想文  コメントは受け付けていません。
9月 172005
 

謎のアイドル”ドミノ”を探す羽目になったCMプロデューサー「おれ」、著名人を次々と自殺に見せかけていく殺し屋の「わたし」、Uボートで日本に持ち込まれようとしていた最終兵器”ゲッベルスの贈り物”。交わるはずのない平行線が交わったとき、とんでもない真夏の夜の悪夢が幕をあける

あらすじが説明しづらい…。と言ってもトリックがばれてしまうからではなく、様々な要素が入り組んで、終いには日本中を巻き込むとんでもない大風呂敷にまで広がっていくから。後半に行くにつれ伏線がもつれ束ねられていき、もうなにがなにやらの大騒ぎ。仕掛けはあるにせよ、この大法螺の前は小さく平伏すのみ。いやぁ、この人が書く話は伏線やレッドへリングの積み重ねが厚すぎて、結局ストーリーがなんだったのか思い出せなってしまう…。

ゲッベルスの贈り物
ゲッベルスの贈り物
posted with amazlet at 05.09.17
藤岡 真
東京創元社 (2001/08)
売り上げランキング: 322,076
8月 212005
 

バカ館最高!面白いなぁ。東川篤哉は実は初めて読んだのだけど、節度を保った小ネタギャグセンスに好感。肝心の館はもう一発炸裂の二尺玉。伏線を丁寧に拾うあまり謎解き部分がやや長く感じてしまうのはギャグを欲してしまうからか。突飛なトリックの割りになかなかに外堀を埋めてあって、箱庭の中で遊ばせてもらった印象。

7月 252005
 

失踪した上司、消防車、ストーカー、破裂音、血痕、かつての恋人、嘘と誤認とサプライズ。なにがなにやら怪しい小ネタの大行進。伏線というより混線の筋模様。赤いイワシの大漁旗。なんだっけ真相。

1月 272005
 

科学トリックは非常に面白く読みました。そこまでして人を殺すか!みたいな凶器が目白押し。でもこれ東野圭吾じゃなかったらもっと面白くなったんじゃないかなぁ。湯川・草薙のキャラが事件の奇怪さと比べてわりと普通なのがなんか消化不良。もっとエキセントリックな人物を暴走させてみたい。

11月 182004
 

倒述もの短編5編。容姿は爽やかなのに粘着質の加賀刑事がひたひたと迫る。関係者からの視点ではあるものの、最初に事件の全体像を見せてはくれないので、何の意味を持つかわからない質問をしてくる加賀刑事が読者からも恐ろしく見えるのがポイント。関係者側と同調できる作りなので最後までスリリング。短さも手伝って中身も濃厚。サクッとおすすめできる品です。