「趣味は読書」問題にモヤモヤしている。
元はこちらの投稿。「本当に読書が趣味だと思っているのに、就活で『趣味は読書』が軽んじられるのが納得いかない」といった内容。
コメントやはてブを見ると賛否両論あって、エキレビでも米光さんがリアクション記事を書いている。
まず最初に切り分けないといけないのは、「『趣味は読書』と言うことがいけない」のではないこと。あくまで就活の面接での利用に限った話。読書を否定しているわけではない。ここ大事。
で、就活の面接で「趣味は読書」と答えた時、面接官がこの答えをどう判断しているんだろう、というのがモヤモヤしている。
本当に趣味は読書なのか、と、冊数や費やした金額を問いただす面接官もいるだろう。気持ちはわかる。読書とか映画鑑賞とか書きやすいから。でも、じゃぁ何冊から、何円から「趣味が読書」だと判断されるんだろう。それ以下なら趣味とみなされないのだろうか。「ここまでのレベルに達しないと読書ではない」と判断するのは、面接官の単なるエゴにならないだろうか。
「趣味は?」と聞くのは道楽を聞いているんじゃなくて「本職以外で他になにか技能を持っていますか?」という意味だ、というのが米光さんの主張。その人の素養を知るための質問として一理はあるのだけど、ただ、技能を知りたいために、道楽を意味する「趣味」という単語を使うのに違和感がある。言葉の裏を読まないといけない、騙し打ちの感じがモヤモヤしてしまう(就活の面接なんてみんなそうなのかもしれないけど……)
じゃぁ、自分が面接官になったとき、「趣味」を聞くのはどういう意味をもたせるか、そこで「読書」と答えられたら、それを受けて次に何を訊いたらその人を理解できるのか、うーんと考えてた。
結果、「読書のどういうところが好きですか」かなー、と思う。
なにか好きなものがある。趣味としているものがある。どうしてそれに魅力を感じたのか。自分の考えを言語化してアウトプットできるかどうか。自分を客観視して語れるかどうか。職業の適正を図る質問ではなく、ヒューマンスキルを図る質問にする。
読書と答えた人が読んでいる本が、少ない冊数でも、ベストセラーばっかりでも構わない。本当に聞きたいのはその後。なので結局、趣味に何を答えても構わない。なんで好きなのかが訊きたい。その人の人となりが出ると思うんだけどなぁ。