熱源

どんと祭が近い。

どんと焼き、とも呼ばれる、お正月飾りやお守りなどを神社で焼く行事。仙台の大崎八幡宮のどんと祭が有名で、石巻出身の僕も地元では子供の頃から親しんでた。山積みになったお札やしめ縄はごうごうとよく燃え、その熱にあたると無病息災のご利益があるとして、背中までよく火にあたった。

で、いま横浜に住んでてびっくりしたんだけど、こっちのどんと焼き、餅を焼くのね。

長い竹の先っちょに餅を指して、どんと焼きの火であぶって食べる。いや、いいんだけど、生まれてこのかた、あの熱で何かを焼こうという発想がなかったのですごいびっくりした。火力発電の熱で温水プールを作りました、みたいな有効利用に、そんなことしてもいいんだ!と目から鱗が落ちた。

さらに、カミさんの実家の新潟に帰省したら、今度はどんと焼きでイカを焼いていた。イカ!餅はまだお正月感があるけど、イカでもいいんだ!

僕の中でどんどん規制緩和が進むどんと祭。あと50年くらいたったらハンバーグとか焼いてしまうかもしれない。