誰かに頼るのは「弱い」ことじゃない
ちょっと、6年前の話をします。
6年前、うちの娘六歳が娘ゼロ歳としてこの世に生を受けました。
ママのお腹から産まれて、無事退院して、初めての家での育児がスタートしました。僕も育児休暇を取りました。
初めての赤ちゃんはそれはそれは小さく、用意した小さなベビー布団の、さらに上半分の大きさしかありませんでした。
数日して、娘がどうやっても泣き止まないことがありました。
お腹が空いてるわけでもない。睡眠が足りないわけじゃない。オムツが蒸れてるわけでもない。ウンチも出てるし、熱も無い。抱っこしてるとウトウトするけど、布団に置くとまた泣いてしまう。
カミさんと二人、交互に娘を抱っこしながら、どうしたんだろうどうしたんだろう……と追い詰められていました。
初めての育児ゆえ、「普通」の状態がわかりません。こんなものなのかな……?と思いつつ、ちょっと大変過ぎないか……?とフラフラしていました。連日の夜泣きのせいで、頭がよく回ってなかったのも迷いに拍車をかけました。
ホトホト困り、もうよくわからない!と、連絡を取ったのが、娘が産まれた産科。確か育児相談もやってたと。
グズグズの娘を看護士さんに見てもらうと、すぐに原因が判明。
それは「ゲップがちゃんと出ていない」でした。
赤ちゃんは母乳やミルクを飲んだあと、自分でうまくゲップができません。大人が背中をトントンして、ゲップを出してあげないといけない。
そのことは知っていて、ゲップを出してあげてたつもりだったんですけど、全部出きってなかったらしい。娘はゲップが出なくて苦しくて泣いていたのでした。
もう、この時の安堵といったら。
全身から、凝り固まった何かがスッと抜けるようでした。
家に帰って、スヤスヤ眠る娘を見て、ホントに良かった……カミさんと二人で手を取り合いました。
誰かに頼るのは「弱い」ことじゃない
この記事を読んで、手探りで育児をしていたあの頃を思い出したのです。
育児ノイローゼになりかけて、自治体に電話した話 - yuki's blog...
泣き止まない我が子。追い詰められる心。誰かに助けてもらったときの安堵……。
なかでも印象的なのは、カウンセラーさんのこの言葉。
カウンセラーさんからは、
「ここに来ようと思ったあなたがたはすごいです。十分強いですよ。また来てね」
と、励ましてくれて、みんなで泣きました。
育児にかぎらず、「誰かに助けてもらう」というのを、なんとなく躊躇してしまう人がいる(僕もです)
こんなことで他の人の時間を使っては……と、自分で解決しようと試みて、でもどうしても解決できなくて、今度は解決できない自分がダメなような気がしてくる……。一人で抱えることで起こる、負のスパイラルに陥りがち(僕もです ^^;)
でも、頼って、いいんですよね。
一人で解決できないことが「弱い」と感じてしまうと声が出せない。でも、誰かに頼るときは声を出さないといけない。それは「強い」行為で、全然負い目じゃない。
誰かに頼って、全然いい。
頼るのに「勇気」が必要になるのって、やっぱりなんか、厳しいですもんね。
パパママの「勇気」のハードルが、少しでも下がりますように。