ただいまの拍手をもちまして

小学校のPTA総会に行ってきた。

昨年の活動とか、今年の予算とかを説明をして、保護者の皆さんの承認をとったりする。

こういう「たくさんの参加者うち、だいたいの人のオッケーをとらないといけない」時に使われるのが「承認されるかたは拍手をしてください」だ。

何人拍手したとか数えないし、どれくらいの拍手なら合格という基準もないけど、パチパチと拍手が起きると「ただいまの拍手をもちまして、本案は承認をされたものとします」とか言われて、なんとなくオッケーな感じで終わる。

こう書いてみるとなんかアバウトだ。でも事は前に進む。他のいろいろな事も拍手で決めちゃえば丸く収まるんじゃないか。

「ただいまの拍手を持ちまして、私の血液型はB型となります」

日頃の行いで判断されてしまった。

「ただいまの拍手を持ちまして、本バンドは解散することとします」

最後のファンクラブ総会。

「ただいまの拍手を持ちまして、ドイツ軍の勝利といたします」

なら最初から平和に決めてほしい。

「ただいまの拍手を持ちまして、明日来てくれるものとします」

いいとも!と言わせてくれない。

「ただいまの拍手を持ちまして、被告人を無罪とみなします」

裁判長はもっと自信をもって!

「ただいまの拍手を持ちまして、ノーマネーでフィニッシュとさせていただきます」

難しい顔の虎たちがパラパラと拍手。

「ただいまの拍手を持ちまして、次は名古屋に止まります」

ビジネスマンだらけの車内が一つになった!

「ただいまの拍手を持ちまして、本商品の名称は『ナイシトール』とします」

どんな商品名でも決めた人がいる。

「ただいまの拍手を持ちまして、お父さんの新しいMacの購入は見送るものとします」

家族会議。

がんばって子供を味方につけるんだ!お父さん!