横綱の還暦祝いが「赤い綱」なら他の職業はどうなるのか

元横綱・北の湖理事長が今年還暦だそうで「赤い綱」が作られていた。横綱の還暦祝いの行事らしい。
【大相撲】北の湖理事長の「赤い綱」完成 6月に還暦土俵入り – MSN産経ニュース

いろいろ赤くなったら面白いので、こうなったら他の職業でも還暦祝いをやってほしい。

・医者 → 白衣が真っ赤に
・郵便局員 → ポストっぽく
・ガチャピン → ムックっぽく
・野球選手 → 広島カープ入団
・サッカー選手 → レッドカード

サッカー選手は還暦になると退場扱いになる。高齢化社会にホイッスルを鳴らすことになりそうだ。

透明人間 イン・ザ・ハウス

あ、もしもし。

メール見た?

いや、どういう意味もなにも、そのまんま。

そうそう。

いや、なんでって言われても、俺が知りたい。

さっき起きて、鏡見たら、うつってないの。顔も体も。

マジマジ。

マジで。うつってないの。メガネだけ浮いてんの。

マジうけるじゃないよ。

ならないよ。透明人間になったからって視力良くなったりしないよ。

マジうけるですけどじゃないよ。

ホントなんだって。

いや幽体離脱じゃないって。いないもん体が。

俺生きてるから。生きてるから電話かけれたんだし。

そうそうそう!iPhoneちゃんと動くの。透明人間でもスッスッってできるの。

ぱねぇよ。ジョブズぱねぇわ。

いま?いま部屋。

あー、うん。一回全部脱いだ。全身見えない。透け透け。透け透け人間。

自分の体だけど、自分でも見えないね。

いや、自分の体があるのはわかる。わかるわかる。

あのー、ほら、目つぶってもさ、ちょっと体動かすと、手とか足とかあるのわかるじゃん。そんな感じ。

外に?

やんないよ!

全裸で外に出ないといけないじゃん。

そりゃ透明だけど、全裸で外に出るのやだよ。

寒いって。

透明になっても寒いものは寒いの。そこは変わんないから。

透明だけど人間だから。

だからやだって!

それにさ、いつ元に戻るかわかんないじゃん。コンビニに突然全裸の男が出たらみんなビビるじゃん。

ターミネーター2じゃないよ。

マジうけるじゃないよ。

のぞきとか無理だって。

ムリムリ。実際無理。そんなのはね、お話の中の話だから。

それに頑張って全裸で行ってもメガネだけ浮くし。

マジうけるじゃないよ。

信じないないなら見に来たらいいじゃん。

俺から行けるわけないでしょ。

全裸で電車乗れないでしょ。

いや、人には見えないけど、誰かにぶつかったりしたら変な感じになるでしょ。

ぶつかるって。

幽霊じゃないからぶつかるの。死んでないから。つり革もつかまるから。

チャリも無理。聞いてた?今までの話?

あのね、透明ならなんでもできると思ってるけどそうでもないからね。結局。結局人間だから。

にんげんだもの。

いやなんでもない。

あ、そうだ、お願いがあって電話したんだ。

あのさ、俺いまこうなってるからさ、食べ物とかの買い出しをね、お願いしたいんだけど……。

なぜって全裸でコンビニは無理だからです。

ターミネーター2じゃないよ!

それはシュワちゃんが妊娠するやつ!

マジうけるじゃないよ!

え?

あー……。

あー……彼女にね……本来ならそっちにね……。

いや、まあ、頼めるなら頼むだろうけどさ……もう無理なんだよね……。

そうじゃないけど。

別れたんだよね。

マジで。

先週。

マジです。

まあ、そりゃ言ってないから知らないわな。

ちょっといろいろあって。

うん、でも、そろそろかな、って感じはあったんだよね。あんまり会わなくなってたし。

空気みたいな感じだったよね。

でもさ、空気ってさ、無いと生きていけないじゃない。

まあいま、まさに、空気みたいな見た目に……なっていますけどね……。

なんかすまんね。

あ、来る?

いや、銘柄のこだわりない。ビールならなんでも。

ありがとね。

じゃ全裸で待ってるから。

改札でじゃなくて部屋でな。外出ないからな。

じゃまた。あーい。

ラジオをはじめました

ほんとーに突然ですが、ラジオ(ポッドキャスト)をはじめました。

タイトルは「イノミス」のラジオなので「ラヂノミス」です。毎日3分間、特にテーマを設けず、その日にあったこと・思ったことをしゃべっています。

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目標は「30日間連続」

以前からずっとラジオやりたいなぁやりたいなぁと思っていて、オールナイトニッポンのオーディションまで受けてたりしたのです(→ご参考

そんなグズグズした背中を押すきっかけとなったのが、愛読しているブログ「Lifehacking.jp」の「人生を変える小さな習慣」のすすめ | Lifehacking.jp という記事。

なにか1つ、小さな新しいことを30日間続けてみるという「30日チャレンジ」。毎日1枚写真をとってみるとか。その小さな変化が習慣になることで、人生ちょっと面白くなるかも、という話。

じゃぁ小さい尺でいいから、前からやりたかったラジオをやってみよう、と思ったのです。

決めたルールは以下の通り。

・時間は3分前後とする。
・噛んでも詰まっても撮り直しはしない(キリがないので…)

これだけ。

あとはiPhoneのSoundCloudアプリで収録してします。「収録」というとカッコいいけど、ひとりでiPhoneにしゃべってるだけです。ただのおっさんの独り言です。家族に見つからないようにしています(これが一番難しい)

さて30日後はおしゃべりにどんな変化が生まれるやら、生まれないやら…。

よろしくおつきあいください。

※最新はSoundCloudからどうぞ。あまりにしゃべりがひどい第一回もありますw
https://soundcloud.com/inomsk

まっくろくろすけ出ておいで

How to handle a sea urchin - 無料写真検索fotoq

子供のリクエストでDVDで『となりのトトロ』を観てました。

序盤で印象的なキャラクターと言えば「まっくろくろすけ」。あのウニみたいな風貌で、集団で闇に隠れていて、光が入るとザーッ!と隠れるやつ。「♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと目玉をほじくるぞー!」という節もお馴染み。

でも「目玉をほじくる」って、ちょっと刑が重い気がする。大変なことですよ。目玉をほじくるというのは。

そんなわけで代案を考えてみました。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと履歴をほじくるぞー!

電話かメールかブラウザかわからないけど、どれもやめてほしい。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと毛穴をほじくるぞー!

角栓とか出てきちゃう。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと話がこじれるぞー!

後半にトトロの森の地権者とか税理士とか出てくるようになる。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないとコイツが火を吹くぞー!

具体的になにが火を吹くのかわからない。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと沽券に関わるぞー!

相手のプライドに訴えるやり方。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと30年以下の懲役または50万円以下の罰金ー!

司法に訴えた場合。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと控訴ー!

判決が不服な場合。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと……いや、私の口からはとても……

どんなひどいことが。

♪まっくろくろすけ出ておいでー!出ないと……3分間待ってやる。

ムスカが待っている間にバルスを唱えることを決めるんだ!

いずれにせよ早く出てきたほうが身のためであることには変わりがなさそうです。

photo by ekai)

『やまだ眼』ネタは消費されても「言葉」は消えない

yamadagan

いま日本国民に知られている「体操」と言えば、「ラジオ体操」は別格として、最近では「あたりまえ体操」になりますか。

これにもうひとつ挙げるとするなら、「アルゴリズム体操」じゃないかと思うんですよ。『ピタゴラスイッチ』の。

その「アルゴリズム体操」をしているお笑いコンビ・いつもここからの山田一成と、『ピタゴラスイッチ』監修の佐藤雅彦のコンビによる一冊がこの『やまだ眼』なのです。

内容は毎日新聞夕刊に2年間連載された同タイトルのコーナーの書籍化。山田一成の言葉に、佐藤雅彦の解説がついている。その「言葉」というのが、例えばこういうの。

エレベーターまで送ってくれた親切な人が、ドアが閉まる瞬間、真顔にもどるのを見た。(P.12)

有名なミュージシャンを「好き」と言うのは、無名なインディーズバンドを「好き」と言うより勇気がいる事なんだと思った。(P.154)

木目がプリントだと別に性能に関係なくても何かガッカリする。(P.109)

「よ~お、パン」という一本締めのあの恥ずかしくて気持ち悪いリズムは、その後すぐ拍手をするからまだ恥ずかしさがまぎれて耐えられる。(P.174)

全然怒ってるわけじゃないのに、帰り際ドアが”バーン!”と閉まってしまった。言い訳するのも変だし、そのまま帰るのも心残りだしで、ベストの対応が思いつかなかった。(P.195)

テレビ的に言えば「あるあるネタ」になるのだと思う。クスクス笑いも止まらない。でも、このトーンで何十も言葉が続くと、目のつけどころに共通点が見えてくる。

この言葉たちは、全部自分自身に返ってきているのだ。感じた違和感を出しているだけじゃなくて、「違和感を感じた自分」をさらしているのだ。

消費される「ネタ」、残り続ける「言葉」

「~と思われたらどうしよう」と思うことってよくある。

さらに「『~と思われたらどうしよう』と思われてたらどうしよう」と不安はグルグルと渦を巻く。「~と思われたらどうしよう」の裏には「~と思われたくない」があって、「~と思われたくない」の裏には「小さなプライド」が構えている。

山田一成の言葉はその裏の裏にある「小さなプライド」まであぶりだす。佐藤雅彦が1つ1つの言葉を掘り下げて解説して、じっくり味わうことで、その深さを感じ取ることができる。

これって今のテレビと全く逆のことにやっている。テレビではネタは簡単に消費される。新しいものを出していかないと、すっかり過去の人になる。テレビに出ないと「消えた」と言われてしまう。

でも、消費された「ネタ」も、「過去の人」になった人も、消えてなくなっているわけじゃない。見えなくなったからってこの世から無くなっているわけじゃない。言葉も人も残り続ける。そこに意志があり意図がある。

『やまだ眼』で照らされた言葉たちを読みながら、この世界にはまだまだ知らない言葉たちがあると、思いを馳せてしまうのだった。