『「怒り」のマネジメント術』は「凹み」にも使える!

思わず「ランボー怒りのマネジメント術」とか言いたくなってしまうタイトル。

Eテレ「大!天才てれびくん」に「アンガーマネジメント」という肩書きで著者の安藤さんが出てたのをたまたま観てて、アンガー(怒り)のマネジメントってなんだろう?と思ってたら、さすが安藤さん、そのまんまの本を出していました。

「怒り」ってのはやっかいなもので、ムカッ!とくると怒鳴ったり判断力を失ったりしちゃう。

とかくツッコミが多い現代社会、ムカッ!としか気分で公の場で失言したり、ツイートして大炎上したりする。「怒り」をコントロールするのはとても大事なこと。できればムカツカずに生きたい(by 田口ランディ

でもムカつくものはムカつく。もーどうしたらいいの。

「怒りをゼロにする」じゃなく「ムダに怒らない」

安藤さんいわく、アンガーマネジメントの「マネジメント」は「適切に配分する」という意味らしい。

人間、どうしてムカッとくることはあるので、100%怒らないというのは無理とのこと。え、無理なの。

でも、怒らなくていいことまで起こっていてはエネルギーがもったいない、と安藤さんは言う。

怒らなくていいことには、怒らない(「怒り」という感情を減らす)
怒るとしても、表現方法や場所を選ぶ(「怒り」に任せた行動をやめる)

「怒り」を適切に配分することで、「怒り」の感情に振り回されないようにしよう、というのが「アンガーマネジメント」

「怒り」はアレルギーに似ている

花粉症って、同じ花粉にたいしてアレルギー反応を起こす人と起こさない人がいる。花粉に対して過剰に反応する人は鼻水がいっぱい出たりする。

同じように、同じ出来事でも怒る人と怒らない人がいる。

待合せに自分より部下が早く着いてないと怒る上司もいるし、時間に間に合えばいいよという上司もいる。
メールの返事が遅い!と怒る彼女もいれば、全然気にしない彼女もいる。

人それぞれ、反応を起こす出来事が違うのだ。

つまり怒りっぽい人、というのは、世の中のいろんな出来事に過剰に反応して鼻水が、いや、怒りがいっぱい出てしまっているというわけ。

「怒り」の治療法も花粉症と同じ!

面白いのがこの「怒り」のアレルギー、治療法も花粉症と同じように「対症療法」と「体質改善」の2本柱なのですよ。

「対症療法」は、花粉症だと今すぐ鼻水を止めたいとか、とにかくすぐなんとかしたい、というもの。「怒り」の場合は、瞬間的にカッ!となった場合にとにかくすぐおさめたい、という時に当てはまる。

いろいろ手法があるもので、カチン!と来た時にその怒りが自分の中でレベルいくつか数値化する(グググ…これは1~10のどれくらいか…と考えてるうちに冷静になる)とか、「いまはやめておこう」とか自分独自の「魔法の言葉」を用意するとか、英語で数を数える(「素数を数えて落ち着くんだ…ッ!」)なんてのがある。

「体質改善」は、花粉症だと花粉に過剰に反応しないように体を変えていく、というもの。「怒り」の場合は、「怒りやすい」という性質そのものを変える、という事に当てはまる。

自分が怒った時のことを記録する、というログ取りがいいそうで。ログが貯まると怒りやすい場面、言葉、状況といった「トリガー」がわかってくる。「トリガー」がわかると、あ、この話題は自分ダメだ、と避けたりとか、「トリガー」を別の側面から考えて、あー別にいいか、と思うことができるようになる。

これって「凹み」にも使えるのでは

この「対症療法」と「体質改善」の話を読んでいて、自分で思ったのは「これって「怒り」だけじゃなくて「凹み」にも使える…!?」ということ。

最近では「新型うつ」とか「就活うつ」とかあって、気分が落ち込んでしまうことで苦しい想いをしている人もいっぱいいる。「怒り」と真逆の人たちがいる。

で、さっきの話、「怒り」と「凹み」を入れ替えてもまんま通じちゃうと思う。

・凹まなくていい事にはムダに凹まない。
・「凹み」はアレルギーみたいに同じ出来事でも凹む人凹まない人がいる。
・「凹み」も「対症療法」のように急な落ち込みに対応したり、「体質改善」のように考え方を変えることが必要

「凹み」に対応するように読み替えて、「凹み」もマネジメントしてしまえばいいのだ。

感情が真っ赤にガーッ!と振り切るのが「怒り」なら、真っ青にドーン!と落ちるのが「凹み」。感情が振りきれないよう適切に配分して、真ん中の真っ白な場所に保つようにする。

振り切れた感情に、自分が振り回されないように。

怒りっぽい人にも、凹みやすい人にも、両方にオススメできてしまう一冊です。

1件のコメント

  1. 「怒り」を適切に扱うことでムダに怒るエネルギーを減らそう、という本書。具体的な対処法を紹介してくれるのだけど、これって「凹み」にも使える気がするのだ/『「怒り」のマネジメント術』は「凹み」にも使える! http://t.co/jmUkJVrO

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