『減らす技術』で、できることを「増やす」

この前「「○○歳までにしておきたいこと」が多すぎる 」という話を書いた。

独り身でも家族がいても、学生さんでも社会人でも、まぁとにかくこの世はやることが多い。限られた時間でいかに効率よく多くのことをやるか、という方法もあふれている。

それに対して、そもそものやることを減らせばいいじゃない、というのが本書。

そっかー、じゃいろいろやんなくていいかー、昼まで寝るかー、と布団を敷くのはちょっと早い。

この本を書いた人、「減らすこと」に目覚めてから2年間で、20kgやせてトライアスロン大会に出たり、借金をゼロにして貯金ができたり、ブログに人気が出て会社をやめて本を出版したりしてる。えー!たくさんのことやってんじゃん!

やることを「減らした」のに、できたことは「増えた」。その秘密、というか方法そのものをまとめたのがこの本「減らす技術」です。前置きだいぶ書いちゃった。全然減ってない。

で、タイトルが「減らす技術」だけに、その主張もシンプル。


1.制限する
2.本質に迫ることだけを選ぶ
3.シンプルにする
4.集中する
5.習慣化する
6.小さくはじめる

言いたいことはこの6つだけ。それぞれに対しての説明と、これをどう現実に当てはめるかの実践編の2部構成。

「ワン・ゴール」と「シングルタスク」

とにかく何度も繰り返されるのが「ワン・ゴール」「シングルタスク」というキーワード。

やることがたくさんあると、一度にいろんなことをやろうとしてしまいがち。でも人間、そんなに器用にできてない。

なにかやりたいことがあったら、一つの目標に向かって、一度に一つのことだけをして、それに集中する。選択して、集中する。ちょっとでもいいから手を付ける。続けて習慣化する。

千里の道も一歩から、二兎追うものは一兎も得ず。ことわざでも昔から言われてることなのだ。

「今」を楽しむ

ひとつ、これはよいなぁ、と思った考えかたが、「今」に集中する、楽しむ、というもの。

不安なことっていつになっても消えないので、なにか別のことをしてても頭の中で考えてたり、正しく考えてるだろうかと「考えること」を考えたりしてしまう。その結果、前に進めなくなったりもする。

でも、今を生きてるんだから、今この瞬間に集中しないともったりない。食べるときはただ食べる。遊ぶときはただ遊ぶ。何をするときも、急がず、ゆっくりと、おだやかに。

僕で言えば、テレビをつけたままiPhoneをいじりつつ子供の面倒を見る、とかついやっちゃっう。子供と向き合うことに集中すれば、子供の成長を感じたり、子供が持つ不安を感じ取ったりすることも増えると思う。気になる明日の仕事のこととか、ちょっと心の棚に置いておくように心がけよう。

とはいえ

シングルタスクにしたくても上司から仕事が降ってくるんですけど、とか、ダイエットなんて何度も失敗してるですけど、とか、集中したくても常にメール見てないと仕事にならないんですけど、とか、いろんな異論反論オブジェクションが出てくると思う。

いま上に挙げたことすべて、もう著者はお見通しで、それでもシンプルに生きる方法を実践編として解説してくれる。

まずは、できるところから、小さく、始めてみればいいのかな。

はじめの一歩を、小幅で踏み出そう。

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