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漢字にすると固いけど、ひらがなにすると柔らかく感じる。
似たような感じで、読み方を変えると急にカワイイ言葉がある。
「御家騒動」と書くと跡継ぎだ、遺産だ、隠し子だ、と何かと物騒なイメージだけど、「おうちそうどう」と読んでみるとどうだろう。
「おい、父さんのメガネ知らないか」
「ププ…知らないわよ」
「なんで笑ってるんだ」
「母さん、教えてあげなよ」
「ククク…」
「なんで笑ってるんだ」
「母さん」
「あなた…おでこの上…プププ」
すべらない話にもならない日常の小さな騒ぎ、おうちそうどう。
「御家芸」も「おうちげい」と読むと宴会芸レベルに感じるから不思議だ。「体操は日本の御家芸」というフレーズもオリンピックから急にラジオ体操レベルになってしまう。
「生物兵器」も「いきものへいき」と読めばただの猫の話になる。あの愛くるしさは兵器だと思う。
逆に「いきものがかり」を「生物係」と変換すると、市役所にそんな係あったかな、ぐらい固くなる。
風が吹いている。