「知らないドラマ」の存在を知るということ

この週末に石巻から両親が来ておりまして、お土産をたくさん持ってきてくれました。その中にあったのが長谷川製菓の「味じまん」というローカルお菓子。

ピーナッツ入りのせんべい…になるのかな。せんべいよりも柔らかくクッキーのような生地。僕の子供の頃からの大好物。

久しぶりだなぁー、と食べてたんですが、ふと気がついた。パッケージの長谷川製菓の文字が、「味じまん製菓」になってる…?

母親に聞いてみた。製造元の長谷川製菓は「味じまん」しか作っていない小さなとこなんですが、東松島の工場が震災で被災。長らく製造できない状態が続いていたとのこと。

それが今度は登米市に拠点を移し、「味じまん製菓」として再出発していたのです。

全然知らなかった。

自分が知らないところで、自分が大好きだったものがピンチになって、そして乗り越えていた。

たぶん、そんなドラマは無数にあって、ほとんどのドラマを知らずに僕は過ごしている。距離も時間も離れれば離れるほど、知らないドラマは多くなるのだろう。

全てを知るのは到底無理な話だけども、「知らないドラマがある」ことを知っておくのはとても大事なことだと思う。そこには確かに、人間がいるのだから。

味じまんを食べながら、知らないドラマに、味の向こうにいる人々に、思いを馳せる。

あと一週間で、震災から一年。
 

※ミヤギテレビの取材
http://www.mmt-tv.co.jp/bandesu/teiban/burabura/101108.html
http://www.mmt-tv.co.jp/kibou2011/archive201202.html
 

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