車の免許を取得すると1年間提示を義務付けられる初心者マーク。
「この人は初心者ですよー!」と周りの車に教えるためのいわば免罪符だけれども、「免許取得から1年間」というのは結構幅がある。同じ初心者マークでも1日目の人もいれば355日目の人もいる。毎日運転する人もいれば、免許を取ったきり運転せずに1年目を迎える人もいる。
こう考えると、「免許取得から1年間は初心者」というくくりがちょっと乱暴なんじゃないかと感じる。大事なのは「実際にどれだけ乗ったか」だと思う。
乗れば乗るほど若葉マークが変わればいいんじゃないか。
免許を習得した日、渡されるのはどぎつい色の若葉マークである。しかも大きい。
手に持つのもはばかれるような色使いと大きさ。サイケデリックな模様に熟練ドライバーも思わず車間距離を長めにとってしまう。慣れないように毎年デザインは変わる。
乗っていくうちにマークの大きさはどんどん小さくなり、色もやわらいでいく。上達したころにはうっすらと透けていき、ウスバカゲロウの羽化のような儚い透明感を出す。まさに車社会に羽ばたく時がくる。
問題はそんなどぎついマークをつけてまで車に乗りたいか、というところだ。子供に指をさされることに心が折れて車に乗らなくなったとしても、それはそれ。