新幹線に閉じこめられたい

新幹線に乗るのが好きです。

帰省ぐらいしか乗る機会がないのだけど、シートに座り、お菓子や飲み物を広げ、暇つぶしの本やゲームを用意して、移動時間を楽しむ気満々で臨む。

でも結局寝てるうちに目的地についてしまう。もっと乗っていたい。

そんな想いがこじれてしまったのか、気象災害や車両故障で新幹線に閉じこめられた、というニュースを見ると「いいなぁ…」と思うようになってしまった。

駅で停車中の新幹線で寝ているサラリーマン達の映像。「乗客は不安な一夜を過ごしました」というニュース原稿。僕にとっては全然不安じゃない。キター!である。寝てる場合じゃない。でも寝ないともったいない。どうしよう。

しかし幸か不幸か、今までそんな目にあったことがない。

そこで提案なのだけど、新幹線を夜行列車にしてくれないだろうか。

「はやぶさ」や「さくら」といった往年のブルートレインの名称が、いま新幹線につけられている。ならいっそ、そのブルートレインの魂も継承してほしい。

23時上野発の東北新幹線はやぶさ。ゆっくりとしたペースで走り出し、翌朝7時に新青森に到着。それまで車内を満喫できる。寝てもさめても新幹線。流れる星空。登り出す朝日。ワクワクが止まらない。

本気を出せば半分以下の時間で着きますが…、とか、あの流線型の意味が…、とか、カシオペアに乗れば…?という部下たちの意見に、お前たちは何もわかってない!とドン!と机を叩きたい。

興奮のあまりなんかの組織の上役になってしまっている。