お父さんスクール

例えばこれから僕に息子が生まれたとする。

僕は小さい頃から運動オンチだった。野球やサッカーに全然興味がなかった。なので、物を遠くに投げるやり方を知らずに育ってしまった。中2のとき、ハンドボール投げで12mという記録をだし、「女子か!」と散々笑われた。バットでボールを打てず、キックベースですら三振したことがある。

そんな僕に息子ができたとする。

僕が子供の頃より、日本人アスリートは世界で活躍している。メジャーリーグで、ワールドカップで、ゴルフで、フィギュアスケートで、世界と戦う人々がいる。

で、いつか息子に言われる。

「お父さん、キャッチボールしよう」と。

インドア派では負けなしのお父さんも、途端に腰が重くなる。マリオじゃだめかな。小さい声でつぶやいてみるが、そんなことを提案してはいけないことはわかっている。外に出る。息子から渡されたボールを手に取る。行くぞ、と自分に言い聞かせ、投げたフォームは女投げ。父の威厳が音をたてて決壊する。

こんなお父さん、世の中に結構いるんじゃないかと思う。幼少期をファミコンと漫画とテレビで過ごしてしまったようなお父さん。

こんなお父さんを対象としたカルチャースクールを開いたら結構集まるんじゃないだろうか。

キャッチボール以前に、物の投げ方・受け取り方から教えてくれる。近くにはフワッと、遠くには思いっきり、そこそこのところにはそこそこの力で(これが一番難しい!)。もう初歩の初歩から教えてほしい。サッカー編や逆上がり編、フリースロー編やフリスビー編、キャンプ生活編もほしい。

先生は体育会系バリバリだと人の痛みがわからない可能性があるので、同じ境遇にいながらそれを克服した人がいい。僕もむかしそうだったんですよ、と休憩時間に話題にしてほしい。女子なら体育会系でも別に構わない。

あと子供にばれない様に時間は平日の夜がいい。最後にビールがほしい。酔っ払って帰ってきて、さもダメな感じを出しながら、実はちゃんと練習しているのだ。ニヤニヤしながら寝る。

あぁ、ホントにないかなぁ。

2件のコメント

  1. お父さんスクール、需要ありそうだけどなー。お父さんが忙しいとお母さんがやるおうちも多そう。とりあえず某氏から素数ゼミの本を借りる? RT @inomsk: ブログ更新: お父さんスクール http://bit.ly/b9wl7w

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