バスターミナルには正義の味方がいる

学生時代、サークルの同期のみんなと北海道旅行に出かけた。

車2台に分乗し、フェリーで苫小牧に乗り付け、札幌や小樽や旭川などを周り、1週間ほど滞在した。ビールをたらふく飲んだり、ラーメンをたらふく食べたり、カニをほどほどに食べたりした。

支笏湖に寄った時のこと。

駐車場で車を降りると「支笏湖畔バスター」と書かれた建物が目に入った。

なんだあれ?と思って近づいていったら、なんのことはない、「支笏湖畔バスターミナル」だった。「ミナル」が木で隠れていたのだ。

でも旅の変なテンションで「支笏湖畔バスター」というフレーズが妙にハマってしまった。

「支笏湖畔の平和を守る、支笏湖畔バスター!」
「ガッハッハ、出たな支笏湖畔バスター。今日こそお前を湖底に沈めてやる」
「やめて!支笏湖畔バスター!」
「その声は…!」
「ガッハッハ、恋人が人質にとられてる状態で、我々に手出しができるかな?」
「くそぉっ、卑怯だぞ!」

とかなんとかずっと遊んでいた。

支笏湖畔の景色はさっぱり覚えていない。

この出来事以来、バスターミナルを見るたびに正義の味方が頭をよぎるようになった。浜松町には浜松町バスターが、新宿駅には新宿高速バスターが、東京駅には八重洲口バスターが、それぞれ都民の平和を守っている。

そう信じたい。

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