進研ゼミCMソングコンピがあったら

進研ゼミのCMソングのコンピレーションアルバムとか出ないかな、とちょっと思った。

なんかこう、受験生に向けて、いま青春だけど受験が迫ってるけどよろしくガンバレよ的な選曲だし、30代方面には懐かしさもあっていい感じのアルバムになるんじゃないだろうか。リンドバーグとかあったよなぁ。

と思って過去の進研ゼミのCMソングを調べてみたら、18年分のアーカイブがあった。(進研ゼミ – Wikipedia

爆風スランプ「涙2(青春ヴァージョン)」(1992年、中学講座)
嘉門達夫
  「GO!GO!スクールメイツ」(1993年)
 「君がいた季節」(1994年、中学講座)
安達祐実「どーした!安達」(1994年、小学講座)
リンドバーグ
 「胸さわぎのAfter School」(1993年)
  「GAMBAらなくちゃね」(1994年、中学講座)
筋肉少女帯「蜘蛛の糸」(1994年、中学講座)
B’z「MOVE」(1996年、中学講座)
篠原ともえ「やる気センセーション」(1996年)
斉藤和義「進めなまけもの」(1997年)
V6「Be Yourself!」(1998年、中学・高校講座)
TOKIO「ボクの未来」(2001年、中学講座)
Gary Adkins/Clyde Williams/Rene Donyale「STAND BY ME」(ベン・E・キングのカバー。2002 – 2003年、小学・中学・高校講座)
久石譲「Spring」(2003 – 2004年、小学・中学・高校講座)
ウルフルズ「大丈夫」(2004 – 2005年、小学・中学・高校講座)
YO-KING「若者たち」(サニーディ・サービスのカバー。2004年、中学・高校講座「若者たち」編)
TOKIO「明日を目指して!」(2005 – 2006年、小学・中学・高校講座)
コブクロ「風見鶏」(2007年、「大学合格発表CM」)
NEWS「Change the World」(2007年、小学・中学・高校講座)
絢香「夢を味方に」(2009年、高校講座)
YUI「GLORIA」(2010年、高校講座)

 
嘉門達夫から絢香まで、筋肉少女帯からNEWSまで、コブクロから「どーした!安達」まで!広い!

ぜひレコード会社の壁を超えて実現してほしい。しかし、これほどまでにターゲット層が絞りきれないアルバムにいくら投資出来るかがカギだと思う。

人心の無さが生む人災 米澤穂信『秋期限定栗きんとん事件(上/下)』

ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。

『春期限定いちごタルト事件』 『夏期限定トロピカルパフェ事件』(→感想)に続く、「小市民」シリーズの第三弾。探偵役はもうやりたくない「狐」小鳩くんと、復讐の暗い悦びを忘れたい「狼」小山内さん。『夏季限定~』での出来事からそんなに日も経たずに始まる、1年にもわたる追跡と暗躍…。

連続放火事件を追う新聞部、その熱血新聞部員と付き合うことになった小山内さん、別の彼女と付き合うことになりながら放火事件が気になってしまう小鳩君。放火事件に法則を見出す新聞部員、エスカレートする放火の規模…。話は上下巻にわたるものの、ほぼ一気読み。

前作、前々作を読めば、「復讐は徹底的に。手段を選ばずに。表に出ぬように」という小山内さんの行動原理を知っているので、裏で小山内さんがどんな暗躍をしているのか、ちらちらと見える駆引きや手回しの影に怯えながらの読書になる。連続放火事件の謎を表に見せながら、水面の底で何がうごめいているのかわからない展開なのである。そして、その暗い期待は裏切られることはない。

裏切られるどころか、むしろ超えられてしまう。あぁ、このラスト一行…。なんと容赦のないことか…。

にこやかな笑顔の裏の確かな真顔。黒い瞳の奥の暗い穴。甘味をつつくスプーンは、魔女が毒薬を混ぜる匙のように。膨らんだ自意識を持て余す、「狐」と「狼」の二人。

このまま『冬季限定~』が出るとしたらどんな内容になるのか。震えながら待ちたいと思います。

66のルール

『誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール』という本が売れているらしい。

読んでないのだけど、とても66個もルールを覚えられそうにない。12球団より、47都道府県より、アメリカ50州より多い。

「えーっと、次のルールは…」と思い出しているうちに会話が途切れてしまうんじゃないか、と心配になる。考え込む僕。その顔を覗き込む相手。この場合のルールは、ルールは…。

いっそ、逆だったらいいのに。
 
『誰とでも66分以上 会話がとぎれない! 話し方 15のルール』だったらいいのに。
 
15個のルールだけでいい。それでいて、従来の4倍以上の66分以上も会話が途切れない!66分は大きい。田舎の駅の待合室で、1時間に1本しかない電車を逃しても、地元の人々と余裕で交流がもてる。素晴らしい。

でも15個のルールだと、12球団より多い。

最後の締めのルール、なんだっけ…。あと1個、あと1個なんだけど…。考え込む僕。その顔を覗き込む相手。

やっぱり心配になる。

【映画】『板尾創路の脱獄王』を観てきた

板尾創路の脱獄王[DVD]
 
昭和初期、何度も脱獄を繰り返しては投獄される無口な男。彼の目的はいったいどこに?

板尾創路初監督作品、ということで、あちこちに小ネタが挟まっているのかなと思ったら、思いのほか固い作り。序盤からほぼ笑いなし。刑務所の中は暗く狭く、國村隼が難しい顔をして重い演技を見せ、かの「脱獄王」板尾創路といえば、ほとんどセリフはなく、脱獄を試みては看守に痛め付けられる。

脱獄を繰り返す男の目的、という謎はラストに晴れて、伏線もはってあって、おぉ!と唸るのだけど、もう、その後の展開が、今までのガチの作りを爽快なまでに振り切ってしまう。昭和初期を再現した数々のロケ地も、CGも、特殊効果も、みんなこのラストのためだと考えると、もう腰が砕けて立てない…。恐るべし…。

そして、途中のあの挿入歌の場面…。
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