なんて言わないよ絶対。
下関の大学生・翔太郎がひょんなことから知り合ったのは、門司を拠点とする暴力団花園組組長の娘・絵里香。彼女がお金を必要としていることを知り、冗談で狂言誘拐を提案したところ絵里香は大はりきり。こうしてひと夏の狂言誘拐がはじまった。
いっぽう、そんなこととはつゆ知らない組の面々。身代金を要求する電話を受け、「組長よりもヤクザらしく、組長よりも恐ろしい」絵里香の姉・皐月が妹を救うべく立ち上がる。
翔太郎サイドと皐月サイドの二つの視点から騒動が語られる。となると、いつもの東川篤哉なら絶対なにかあるに違いない…と思ってしまい、そんでやはりサプライズ(第4章から衝撃の展開)があって、なんだけど「あれこれやんなかったっけ?」という既視感があるという、うーんそうきますか…、な読後感。気のせいかな…。
とはいえ、ギャグで気をひいて伏線に気づかせないようにするという、ある意味豪腕なセンスは相変わらず。ゆるゆるな掛け合いも楽しく、相手はヤクザなのにほのぼの路線。東川篤哉の小ネタは会話文だけだと寒いときがあるけど、表情とか間とか映像にしたら結構面白いものになるんじゃないのかなぁ。
はじめまして、同志社大学ミステリ研究会(DMS)の者です。
東川篤哉先生の著作に関する記事を拝見し、お知らせに参りました。
この度、同志社大学にて、東川篤哉先生の講演会を我々同志社ミステリ研究会主催で行います。
質疑応答形式での講演会です。
日程:6月12日(土)
会場:同志社大学新町キャンパス
質問公募:あり(DMS Wiki特設ページからどうぞ)
サイン会:あり
詳しい情報は、同志社ミステリ研究会ホームページに記載されております。
DMS Wiki→http://www.donet.gr.jp/~dms/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=DMS+Wiki
もしご都合が合いましたら、ぜひお越しくださいませ。
突然の宣伝、失礼しました。