『ミステリーズ』『マニアックス』に続く”Mシリーズ”の最新作。納められてる中篇短編の通しテーマはタイトル通りの「モンスター」。怪談あり、ハードボイルドあり、終いにはヒトラーや吸血鬼や狼男が出てくるミステリあり、とバラエティな内容。
ただ、今回、特に目を見張る巧緻や趣向に欠けた印象で、個人的には消化不良でした…。うーん。「ミステリーズ」「マニアックス」に見られたメタフィクション的な趣向が好きだったので、シリーズ通しての期待値を求めると下がってしまうのかもしれません。
『続・日本殺人事件』とか、本格だったはずなのに論理も理屈もふっ飛んだのがまた読みたいな、と思うのです。というか今はじめて文庫版の装丁見たけどすごいカッコいいなぁ。