ホーム > か行の作家, 読書感想文 > 近藤史恵『タルト・タタンの夢』

近藤史恵『タルト・タタンの夢』

2008 年 3 月 29 日 コメントをどうぞ コメント

だまって食べればピタりと解ける。

下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。風変わりなシェフのつくる料理は、気取らない、本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。そんな名シェフは実は名探偵でもありました。常連の西田さんはなぜ体調をくずしたのか? 甲子園をめざしていた高校野球部の不祥事の真相は? フランス人の恋人はなぜ最低のカスレをつくったのか?……絶品料理の数々と極上のミステリ7編をどうぞご堪能ください。

MYSCON9昼の部のゲストの一人、近藤史恵さんの現時点でのミステリ最新刊。

謎をすべて料理に絡ませていて、シェフが用意した料理を”食べれば解ける”状態にもっていってるのが面白い。北森鴻の「香菜里屋」シリーズを思わせるけども、こちらはフランス料理一本。この縛りをこなすには肩に力が入りそうなところ、さらっと後味軽く作り上げてるのも旨い。いや、巧い。

上品な作品集であり、分量も上品ゆえ、読了後もまだ食べ足りない感じが残るのですが、それはそれ、今後のシリーズ化でメニューが増えていくのも期待しております。

 

関連する記事

  1. 近藤史恵『サクリファイス』
  2. 20060723最近読んだ本『桜宵』『トーキョー・プリズン』
  3. 草上仁『文章探偵』
  4. 北村薫『ニッポン硬貨の謎』
  5. 霞流一『ウサギの乱』
  1. コメントはまだありません。
  1. トラックバックはまだありません。