「古典部」シリーズ最新作。古典部のメンバー4人の入学直後から『クドリャフカの順番』で舞台となった文化祭を経て、春休みの出来事までをピンポイントに取り出した短編集。これまでの長編3作の合間にあった「日常の謎」が明らかに。
”省エネ主義”なのに解決役を頼まれて、結果として安楽椅子探偵っぽくなってしまう主人公・折木奉太郎は健在で、校内放送で『九マイルは遠すぎる』をやってしまう「心当たりのあるものは」は推理作家協会賞候補にもなった良作。
しかしやはり白眉は「手作りチョコレート事件」と「遠まわりする雛」。日常の謎を織り交ぜながら、古典部男女4人の人間関係が動き出す。気づかないふりをしていた気持ちが、見過ごせないほど大きくなっていく。あぁ青春やなぁ。
シリーズを通して読んでる人ほど本作の展開は最重要。1年が終わり、そして春が来るのである。
■関連エントリ(過去の感想文)
米澤穂信『クドリャフカの順番』
米澤穂信『愚者のエンドロール』
米澤穂信『氷菓』
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