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高野和明『幽霊人命救助隊』

幽霊人命救助隊 (文春文庫 た 65-1)
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【livedoorブックス】

これすんごい面白かった。神から指令を受け、地上に降り立った4人の霊。彼らは天国に行くことを条件に自殺しようとする命を救うよう命じられた『人命救助隊』だった。期間は四十九日。救うべきは100人の命。

とにもかくにもアイデア勝ち。霊魂となった彼らが生身の人間の心を動かす手段はただ一つ、「メガホンで叫ぶ」なのだった。揺れる自殺者心理をモニターしながら説得したり、時には第三者に事情を聞き込んだり、小学生にピンポンダッシュをさせたり(←これが実はすごく重要な行動なのは読めばわかる)。とても応用の効くアイデアであると共に、「こらー!」と訴え叫ぶことで物語のテンションも嫌がおうにも高まるのだ。ナイス。

あらゆる自殺の動機を網羅してあるのでちょっと分量が多い気もするけど、「幽霊」「自殺」というキーワードにそぐわぬシュールで楽しい救助隊キャラと、叫びのテンションと、泣かせるエピソードも多く取り揃え、かつ自殺者の救助を通して現代社会の問題提起まで執り行うという贅沢三昧。大変おススメです。エンターテイメントはなによりの抗うつ剤。不定な未来に絶望するのはまだ早い。

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