霞流一『スティームタイガーの死走』

人間消失に列車消失、はたまた出版元(ケイブンシャ)も倒産で消失という消え物づくし。

霞流一にしては二人しか人が死んでないのにスピード感溢れる展開。バカトリック・バカギミック大盛りと二重三重のラストでこのページ数ならお得感もあろうというもの。事件が解決されるのが正義のためでもなんでもなく、不可能状況に陥った登場人物が「スッキリする」ためだけに存在しているのもある意味潔いか。